見出し画像

コロナ禍に改めて考えたい”働く選択肢”

今年の母の日は、”花よりお寿司”とリクエスをもらい、イベントなどで出張でお寿司を握ってくれるSUSHI+ さんに出前をお願いしました。

コロナ禍でオフラインのイベントがなくなり、ケータリングをお願いをしていたところがデリバリーを始めたり、料理教室を始めたり新しい取り組みに挑戦されています。一方でオフラインのイベントが開催できないため、発注も全て止まってしまって事業の継続について悩まれている方のお話も聞きます。

オンラインの取り組みが進むというポジティブな面もありますが、店舗はもちろん人が集まる・移動することが発生する業界・カテゴリでは厳しい話が続いています。給付金の問題は様々なところで取り上げられていましたが、

自営業は雇用保険や労災保険も対象外になっている。「雇用されて働く」ことを前提とする行政の姿勢が休業補償にも表れた。

と5月8日の社説に書かれている通り、今回ほど”雇用”をどうアップデートすべきかということについて考えさせられた機会はないと思います。

「多様な働き方が選択できる社会を」とat Will Work でも言っていますし、その”多様な”という意味の中には、雇用形態だけではなく場所や時間も含んでいますが、テクノロジーの進化で様々なツールができたため”働く手法”としての多様化は確実に増えましたし、今回のコロナ禍でリモートをする人が増えた結果”まずはリモートをやってみる”という第一段階はクリアした会社や人は多いのではないでしょうか。

一方で、雇用形態に関わるところは同一労働同一賃金の議論もそうですが、今回の休業補償のところでもまだ議論すべきところ、同時に考え方をアップデートしていく必要があるということを痛感する場面がたくさんあります。例えば派遣社員のリモートワークについて話題になりましたが、現時点での法律で臨機応変にできるものではなかった、ということは想定されていなかったということでもあります。今は緊急事態、として契約変更は不要としていますが今後”アフターコロナ”の時代を考えていくと法律の見直しは必須になってくると思います。

派遣社員だけではなく、インターンもリモートワークだとどうするのか実は決めていなかったという企業の声も聞いており、そもそもリモートワークに対して準備が追いついていなかった企業が多く、今回の状況から学んでの整備作りが今度必要になってくると思います。

そんな中、ますます”正社員”とは何なのかを考える企業も増えるのではないでしょうか。この記事を読みながら、母の日に電話で母と話したことを思い出しました。

母は短大を卒業したあと、外資の銀行に入行しキャリアをスタートさせたのですが、結婚を機に専業主婦に。弟の手が離れたタイミングで再就職をしようと決めたそうなのですが、近所の病院を手伝ったりと思い通りにすぐに復帰という訳にはいかなかったようです。

そのあと縁あって国内大手銀行に再就職し、その後国内大手証券会社に転職をしたのですが、定年までその証券会社まで働いていました。外務員の資格を取り営業になり、何度も表彰を受けてたそうです。正社員の打診もあったそうなのですがならなかったのは、時間や勤務内容が自分のライフスタイルに合っていなかったから、とのこと。

待遇的には正社員の方がいいけど、とは言っていましたがまだこの記事にあるような見直しは実施されていない時代(と言っても最近ですが)の話で、今だったら違ったかもねぇと話していました。

元々は母のように妊娠・出産を機に退職して、子供が小学校に上がったくらいで再就職を考える、いわゆるM字カーブが示しているような状況が日本の働く環境に多く見られていましたが、だいぶ解消されたという報道も。

この記事にもありますが、

男女合わせた就業者は6747万人となり、前年同月比で60万人も増えた。増加分の9割近くが女性。人口減少が進むなかで女性の労働参加は安定した経済成長に欠かせないが、課題は残る。
その1つは非正規が多いことだ。女性の雇用者のうちパートら非正規労働者が55%を占め、男性の2倍以上になる。都内の金融機関で非正規として働く30代の女性は「30歳半ばで子どもがいると、正社員として雇う会社は少ない」とこぼす。

そう、ここなんです。見た目(外側)のM字カーブは解消されても、雇用形態(内側)にはまだまだ課題があります。コロナ禍で様々明らかになったことで、今は苦境に立たされてしまっていてる人の状況が少しでも改善され、働き方の選択肢が雇用形態にも広がっていくことを祈ると共に、at Will Work としてもどんなことができるのかを考えていきたいと思います。

今回の新型コロナウイルス感染拡大が一つのきっかけになり、雇用形態の待遇や仕組みについて、考え・アップデートするいい機会になることを切に願います。母の時代では難しかったかもしれませんが、未来の母の日には誰かが変化について嬉そうに話す人が増えるといいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?