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幸せを構成する4要素とウェルビーイング

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

最近よく聞く言葉に「ウェルビーイング」があります。幸せは「Happiness(ハピネス)」と訳されることが多いですが、これは一時的な感情を表しています。そうではなく、持続的なもの、つまり持続する幸せとしてbeing(ビーイング)が当てられています。

WHO(世界保健機関)では、以下のように定義しています。

「ウェルビーイング」(well-being) とは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉です。1946年の世界保健機関 (WHO) 憲章の草案の中で、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態 (well-being) にあることをいいます(日本WHO協会:訳)」

最近ではSDGs(持続可能な開発目標)でも言及されたことから、企業や投資家からの注目度があがりました。特にコロナ禍において、在宅勤務の長期化や先行きの不透明さなどにより認知度が一気に高まり、従業員向けのプログラムやITを活用したサービスも次々に生まれています。

心身の健康を保つウェルビーイングへの関心は高く「ジェネレーションZ」と呼ばれる若者も同様の傾向がある。労働人口に占める若い世代の比率が高まり、企業にとっては優秀な人材を確保するために社員の心身のサポートが欠かせない。

大手企業もウェルビーイング分野の取り組みを進めている。豪英資源大手のBHPグループや米セールスフォース・ドットコムなど6社は1月、ウェルビーイング関連の活動の成功事例を共有する取り組みを始めた。こうした活動で関連サービスの需要が高まれば、スタートアップに対する投資やM&A(合併・買収)が増えそうだ。

ウェルビーイングを語る上で重要なのが「幸せとはなにか」です。

ひとくちに「幸せ」といっても長続きするもの/しないもののふたつがあるという。そして幸せと結びつけられることの少なくない「お金」や「地位」は、もっぱら後者の幸せを生み出してしまう。

 「こうした“地位財”を手にしても、幸福感は一瞬しか上がりません。すぐに他人と比べはじめて、幸福度が下がってしまうからです」と前野氏が語るように、金銭や所有物を最終的な目標に掲げるのは危険が伴う。だからこそふたりは関係性や価値観によって生まれる持続可能な幸せを追求しているのだ。そして幸福学は心理学的・統計学的アプローチにより「やってみよう(自己実現と成長)」「ありがとう(つながりと感謝)」「なんとかなる(前向きと楽観)」「あなたらしく(独立とマイペース)」という幸せを構成する4つの因子が定義できたことを明かした。

この4つの因子はそれぞれ異なる機能を持っているため、4つすべてが最高の状態になることは理想的ではあるものの、高い因子をより高めるほうが幸せを感じやすいようです。

個人的に重要だと思うのが「なんとかなる(前向きと楽観)」です。身の回りの経営者をみていると、どんなに困難な局面においてもこの「なんとかなる精神」を忘れずにもって行動しています。それは培ってきた自信からくるものなのかもしれませんが、目標達成のために最後の最後まで楽観的にがんばるというのはとても大事なことだと思います。

健康経営のためウェルビーイングに真剣に取り組む企業も増えてきました。楽天グループ内に設立された、組織と個人の関係性と企業文化に特化したグローバルな研究機関である楽天ピープル&カルチャー研究所では、ニューノーマル時代の持続的なチームのあり方を考えるために、ガイドラインを公開しています。

ここでは「仲間」「時間」「空間」(サンマ)と「余白」が大切であると説いています。これについては以前フォーカスした記事も書いていますので、ぜひご覧ください。

まだまだ先行きが不透明な状況が続くと思われますが、「なんとかなる」という気持ちで心身ともに健康でいたいものですね。

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タイトル画像提供:Kostiantyn Postumitenko / PIXTA(ピクスタ)

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