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「まさか私が乳がん!?」乳がん検査に30代で引っかかった話

下着のプロデューサーをしているこじみくです!
今日は私の身に実際に起こった乳がん検査のお話をしたいと思います。


下着屋なのに乳がん!?

私とバストの関係は深いもので、25才でOLを辞めて下着ブランドを立ち上げてからは10年近くバストやブラジャーと関わってきました
乳がんのリスクも周りよりは知っていたつもりで、ピンクリボンやセルフチェックをSNSで発信することも何度かありました。
そんな私がまさか乳がんに!?と本当に驚き、約1年間に及ぶ検査の中で色々な葛藤がありました。

サイト:教えてがんのこと

エコーで異常が見つかり、細胞診では「がんを否定できない」

事の発端は、昨年2月に受けた人間ドック。
経営や出産、子育てに多忙な日々を過ごしていたため、自分の健康を振り返ることがなかなかできずにいました。「最後に健康診断を受けたのはいつだっけ?」というレベルで、(フリーランスや中小企業の社長はこういう人が意外と多い)、もう32才だし軽い気持ちで受けてみようと細かく検査をしてもらいました。
授乳中だったので「エコー検査」のみを選択し、その場で「しこりがありますね」と告げられました。

マンモグラフィー?エコー?

乳がんの定期検査には2種類あって、マンモグラフィーとエコーがあります。マンモグラフィーはバストを機械で挟んでX線撮影をする検査で、痛みを伴うことが多いです。エコーは超音波検査で、ジェルを塗ってバストの上から機械でゆっくり触れていきます。痛みはありません。
年齢や過去の検査結果によってどちらか、もしくは両方の検査を定期的に受けることが推奨されています。

マンモグラフィー検査

私の場合は授乳のためマンモグラフィーは受けられず、人間ドックでエコーのみを検査。しこりが見つかったため、専門機関でより詳しくエコー検査を受けることになりました。
そこでの診断は「とりあえずがんではなさそう」。ただ、経過観察を受ける必要があるので3か月に1回、エコー検査を受けることになりました。
そこで迎えた2回目の検査で先生に相談。
「実は1歳の子どもがいて、病院に来ることも待ち時間も負担があるんです…検査を減らして頂けませんか?」
すると医師から「では細胞診を受けてみましょう」と提案があり、針を刺して組織の一部を検査することになりました。

細胞診でまさかの「クラス3」の結果

乳がんの細胞診は「クラス3」と告げられました。
クラス1、2は良性。クラス4、5は悪性。クラス3は灰色病変、つまり良性・悪性の判断がつかないものを指します。
「とりあえずがんではなさそう」という安堵から一転して、「もしかしてがんの可能性を否定できない」という状況に…
そこからさらに多くの組織を取って検査にかける「針生検」と呼ばれる検査を受けることが決まりました。多くの組織をとれるように太めの針をバストにさして、注射器のように吸い上げていきます。
保険上では「日帰り手術」と分類されるだけあって、検査の痛みも大きく、術後は安静にする必要があったりとかなり重めの検査でした。

検査結果がでるまで…

「針生検で検査すれば、ほぼ確実に結果が分かるから」と言われてこともあって、検査結果が出るまでは不安と恐怖の中にいました。生まれたばかりの1歳の子どもを想って悲しい気持ちになったり、治療でバストがなくなるかも?と頭によぎると、とてつもない拒絶感が襲ってきました。
私は下着ブランドで日頃お客様の相談を受けていたので、乳がん治療や乳がん手術後の下着についても伺う機会が多かったです。
実際に自分が乳がんの可能性を指摘されることで「こんなにも不安なのか」と身に沁みて分かりました。
旅行やおいしいものを食べたり楽しい時間があっても、頭のどこかで「もしかしたら…」と不安になる日々を過ごしていました。

企業にとっても乳がんは経営課題

働く女性が増える今、若年層が罹患しやすい乳がんや子宮頸がんは企業にとっても課題の一つで、厚生労働省では「がん対策推進企業アクション」を国家プロジェクトとして進めています。会社員の死因の約50%が、がんによるものですが、その比率は今後さらに大きくなっていくことが予想されることから企業でのがん対策の重要性が求められています。

女性活躍を重視する伊藤忠商事は特にがん対策に熱心で、男女を問わず社員のがん検診受診率もハイレベルです。「朝型勤務」を推奨したり、朝食の無料提供など社員の健康を重視した改革により、労働生産性は約10年でなんと5倍に向上、加えて女性社員の出生率が急激に上昇したとのこと…
企業の健康対策が生産性向上、さらに少子化問題にもいい影響を与える動きになっている素晴らしい事例だと思っています。

そして迎えた検査結果

先日、1月中旬にやっと検査結果がでました。
結果は「良性」ということで「がんの疑いはない」ということが検査を通して分かりました。張りつめていた緊張の糸が切れるように安心し、改めて「検査を受けてよかった」と検査の大事さを感じました。

実際に検査にひっかかり、精密検査を受けた私の想いとしては「本当にみんな早く検査を受けて…!」という気持ちです。特に若い女性は、プライベートや育児など忙しいことも重なっている時期ですし、費用負担がある検査もあるので気が進まないこともありますが、健康より大事なものはありません。早期発見すれば治療がよりスムーズに進むメリットもありますし、もしがんになってしまったら今よりもっとプライベートの時間もお金も制限されることになります。
特に乳がん検査と子宮頸がん検査は定期的な受診を強くおすすめします。

私の周りでも身内や友達で実際に乳がんになり、治療をがんばっている話を聞くことがあります。その誰もが「検査を受けて」と強く訴えているのを聞いて、私もこのような場で発信したいと思い記事にしました。
少しでも読者のアクションに繋がることを願っています。

※医療に関わる正確な内容については医療機関に直接ご確認ください。

小島 未紅
1991年東京都出身。株式会社iiy執行役員。新卒で大手IT企業に入社。エンジニアとして働き3年目に下着ブランドの立ち上げを決意し、2016年に起業。運営ブランドBELLE MACARONは女性視点の心地よさとデザイン性をもつ「24hブラ」がSNSで共感を集め、最高日商2000万円を記録。ブランド体制などをきっかけに2024年にブランドクローズを迎え、現在は下着ブランド「CHARM MAKE BODY」のブランドディレクターに就任。


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