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日本の個人資産の有効活用を アジアの未来

国際交流会議「アジアの未来」(主催・日本経済新聞社)を視聴しました。

シンガポールのヘン・スイキャット副首相兼経済政策担当調整相は新型コロナウイルス対策として、ワクチンを共同購入して途上国などに分配する国際連携の取り組み「COVAX(コバックス)」の活用拡大をなどを訴えました。

また、日本への期待としては日本は非常に貯蓄率が高く、個人金融資産が莫大だということです。こちらを活用すればアジアの未来にとって大きな影響を与えることができるということです。

私はシンガポールに6年住んでいますが、海外から日本を見ていると、とても内向きのように感じます。ですが、「アジアの未来」を視聴し、各国の代表のプレゼンテーションから日本の援助を非常に必要としている国も多いのだと痛感をしました。

2000兆円もになる日本の個人金融資産が動けばアジア社会にとってとてもよい未来を作ることができるのではないでしょうか。そして、それは日本の未来のためにも必要です。今、海外に住んでいて日本のプレゼンスがあるのも、日本人がアジアで歓迎されるのも先輩達が築いてくれたからだと痛感をします。近年、その力が少しずつ小さくなってきているのではないかと危惧されます。

もちろん、自国が大変な時期に他国への支援をすることに反対をする人もいるかもしれません。ですが、余裕がある個人が支援をできるような形にできたらよいのではないかと感じます。

イーサリアムの創業者であるブテリン氏はインド新型コロナウイルス暗号救済基金に取引時点で約11億4000万ドル(約1250億円)相当を送金したと報道されています。

日本もインドの医療体制を支えるため、追加的に最大でおよそ55億円の無償支援を行うことが報道されています。

今の時代は国家よりも富裕層のほうがより多くの寄付をする時代になりました。

寄付の仕組みを整える、コロナファンドやクラウドファンディングなどの仕組みを創造するなどが考えられます。

世界のどこかでコロナ危機が起き続けている限りはそれは日本やシンガポールなどにとっても危機を意味します。それくらい世界はつながっており、一体になっているからです。

日本は世界で3番めにGDPが大きい国です。日本よりもより貧しく、ワクチンを調達できない国、医療体制を整えられない国がアジアや世界にはたくさんあります。日本の個人金融資産が活用され、投資に対するリターンも期待できるような形ができるとよいと感じました。それは、直接的なリターン以外にも将来望まれる世界という形でかえってくるのかもしれません。


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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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