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「さらば銀行」 席巻するスマホ決済 (Disruption から)

新興国ではスマホ金融が急拡大しています。例えば、給与の70%を電子マネーに換え、日常の買い物の支払いも、母親への仕送りの国際送金も全部、スマホの操作ひとつで済ませることができます。

インドネシアはそのスピードが特に目覚ましく、「フィンテック大国」の中国で10年以上かかった変化をわずか2~3年で経験して、追い付こうという勢いです。

デジタル金融の激震

さまざまな分野で起こる「不連続な変化」の現場を探る連載「Disruption 断絶の先に」。2019年12月は「デジタル金融の激震」を4回にわたってお送りします。1回目は銀行の存在感が低下する新興国の実像です。

さて、かくいう私はといえば、遅まきながら、最近初めてスーパーマーケットでスマホ決済を使ってみました。現金のやりとりで小銭が増える煩わしさがないうえに、スマホさえあれば、現金はもちろん、カードも、カードを収納する財布も要りません。

その程度と言ってしまえばそれまでですが、その店では「現金払いと同じ割引」が受けられることもあり、「〇〇ペイって便利だな。もっと早く使えば良かった」と素朴に感じてしまいました。そんな私などが、とても想像がつかないようなDisruption(創造的破壊)がアジアで起こっているのです。

テクノロジーで挑む

私は複数の銀行口座を持ち、スマホ決済ではクレジットカードを紐付けています。一方インドネシアでは、そもそも銀行口座がなかったり、職歴が短い若者などクレジットカードが作れない人でもAIによる信用評価で融資を受けられるサービスがあるというのは驚きです。金融面での「信用」の概念が根底から覆されつつあるとは言いすぎでしょうか? テクノロジーで、銀行が持つ経験に裏打ちされた与信に挑んでいると言えるでしょう。

銀行の窓口に並ぶ必要もなく、いつでもどこでも金融サービスが利用できる。つまり、銀行に関わらない人が増えていく「未来」が、新興国ではすでに「現在の風景」になりつつあるのです。

いかがでしょうか。皆さんも記事を読んでお考えいただければ幸いです。

「Disruption」シリーズはこちらからお読みいただけます。さまざまな分野の「断絶の先」にある現場をぜひ、体験してみてください。

先端技術から生まれた新サービスが既存の枠組みを壊すディスラプション(創造的破壊)。従来の延長線上ではなく、不連続な変化が起きつつある現場を取材し、経済や社会、暮らしに及ぼす影響を探ります。

(日本経済新聞社デジタル編成ユニット 澤田敏昌)

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