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6割ワークが生み出す新たな体験 - ワーケーションのススメ

世の中がコロナ禍となり、気がつけば1年半以上の時間が経っています。当初思っていた以上にこの状況が長引いており、働き方が大きく変わった方も多いのではないでしょうか。

私自身もリモートワークや、必要に応じてのオフィスワーク、ワーケーションなど様々な働き方を模索してきました。働く場としてのオフィスに関しては以前、記事を書かせていただきました。

このように働き方に関して様々な変化が起きていますが、今回はワーケーションについて少し深堀りして書いてみたいと思います。

新しい働き方「ワーケーション」とは

リモートワークが普及していく中で、新しい働き方として注目を集めるワーケーションですが、そもそもどのような働き方を示すのでしょうか。

ワーケーションとは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語。英語圏の主要メディアは「workcation」と綴る。観光地やリゾート地でテレワークを活用し、働きながら休暇をとる過ごし方。

Wikipediaによると”観光地やリゾート地”で”働きながら休暇をとる過ごし方”がワーケーションであるといいます。”働くこと”と”休むこと”という本来分けて考えている2つのアクションが同居しているユニークな働き方です。リモートワークが前提となるこの時代においては、理想的な働き方だと感じる方も多いのではないでしょうか。

国や自治体からの補助金の支給などもあることから、ワーケーション普及に向けての動きも加速しています。

ワーケーションの課題

一見、理想的な働き方だと思われるワーケーションですが、個人的に感じていた課題がいくつかありました。

1. 家族と一緒にワーケーション
子どもも一緒にワーケーションが出来るのかは大きな課題でした。自分一人でワーケーションするのであれば問題ないのですが、家族がいる場合、子連れの状況でどのように仕事をするのかが大きな課題だと感じていました。

2. Wifi環境を含む仕事環境
私自身がオンラインイベントの配信をすることが多いため、問題なく配信が出来るWifi環境があるかどうかは重要なポイントです。イベント配信以外にもオンライン会議が多いので、その際のWifi環境や、周りに迷惑を掛けずに話すことができる環境があるのかも大切なポイントとなります。

私にとっては、上記の2つのポイントが大きな課題としてありました。
他にも個人や企業がリモートワークに慣れているかどうかなどが課題となるケースもありますが、弊社の場合はコロナ禍以前よりオンラインでのチーム間コミュニケーションも進んでおり、リモートワークに慣れていたので特に問題ではありませんでした。

ワーケーションを実現するプログラム・環境

先日、群馬県桐生市で4日間ワーケーションをしたのですが、桐生市でのワーケーションは私が抱えていた課題を2つともクリアしていました。

1. 子ども用プログラム
家族4人(大人2名、子ども2名)で参加したのですが、日中のプログラムは大人用と子ども用で分かれていました。大人はコワーキングスペースや、交流促進センター、温泉センターなどで仕事が出来るようになっており、子どもにはスイカ割りや流しそうめん、自然遊び、藍染体験などのアクティビティが用意され、親と別れて1日過ごすプログラムが用意されていました。

これまで子どもたちと共に過ごすワーケーションは難しいと考えていましたが、子ども用のプログラムが用意されていれば、子どもも普段の地元では体験出来ないことを学びながら楽しい時間を過ごすことが出来ます。

こちらの記事にもあるようにこのような家族向けのワーケーションのプログラムは今後広がっていくでしょう。

2. 快適なネットワーク環境
今回仕事用に利用させてもらった施設は基本的に十分な回線速度がありました。(一部施設はポケットWifiを利用)
また期間中に築100年を超える古民家(リノベ済み)からオンラインイベントの配信もしたのですが、高速のインターネット回線が引かれており、東京のオフィス以上の回線速度の元、安定した配信が出来ました。

ワーケーションをする際の大きな心配事であるWifi回線の速度が十分であることは、非常に重要な要素です。桐生市の方にお伺いしたところ、ワーケーションの拡充も踏まえ、各施設でWifiの設置を進めているとのことでした。ワーケーションをする場所で、どれくらいの回線速度が出るか事前に分かっているとより安心してワーケーション出来るので、そうした情報もオープンになっていくと利便性がより高まるでしょう。

理想的なワーケーションをする際の心持ち

前段で書いた通り、ワーケーションはそもそもは働きながら休暇を取るものなのですが、どうしても日中はしっかりと仕事をしようと考えてしまいます。(これはもちろん悪いことではないですが、、)
ワーケーションの最大の醍醐味はその地域の人や、観光地、食べ物など、その土地ならではの体験をすることです。
日中は100%しっかり仕事をしようと考えていると、その地域との交流体験が十分には出来ません。もちろん日を分けて仕事の日と休日に分けるのも良いと思いますが、その日ごとに一期一会の出会いや体験もあります。
個人的にはワーケーションは6割ワーク、4割交流体験が理想的なバランスではないかと考えています。

企業側も1日の6割を勤務時間とする”4割休”のようなワーケーションに適した有給の制度設計をすることで、従業員がリラックスして仕事をすることが出来、ワーケーションの効能を十分に引き出すことが出来るのではないか。そう考えています。

残る課題

施設・設備やプログラムの充実で、ワーケーションはより身近なものになっています。子ども向けのプログラムも充実していくことで家族での参加もしやすくなっていくでしょう。残る課題としては、子どもの学業との両立です。夏休みなどの期間中は問題ありませんが、学校がある期間は学校を休ませる必要が出てしまいます。今後、ワーケーション先でのオンラインでの授業への参加や、現地の教育プログラムへの参加で出席扱いにするなど教育に関してのルールの整備・充実が進むことを期待しています。そうすることで新しい働き方であるワーケーションはより広がっていくでしょう。

#コロナ禍で変えた働き方

今回、日経COMEMOとat Will Workが #コロナ禍で変えた働き方 をテーマに投稿募集をしていたので、その観点でまとめたいと思います。これまでオフィスという”場”に行くという概念に縛られ、普段過ごしている地域以外に行くのは出張か休暇の時のみでした。それがリモートワークがベースとなったことで様々な地域で仕事をするワーケーションという選択肢が増えました。仕事をしながら各地域で新しい体験をしながら生きていくことは、人生の彩りが豊かになり、より充実した時間を過ごすことが出来ます。コロナ禍で変えざるを得なかった働き方ですが、考え方を変えると拠点を増やしながら仕事をしていく大きなチャンスではないかと思います。

今後、コロナ禍の厳しい状況が落ち着いて安心してワーケーションが出来る日が来ることを楽しみにしています。

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