してるつもりで できていないのが 省エネ
先日とある報道番組に出演していた時に、「エネルギー・環境ってやっぱりイメージで語られてるんだなー」とつくづく思ったことがありました。政治家のお一人が「日本は非常に省エネを進めてきた。特に家庭などは省エネが進んだ一方で、産業界はそうではない。産業界の出すCO2を減らさなければならない」と仰ったんですが、これは真逆です。
日本の産業界はオイルショックの経験もあり、相当省エネが進みました。
1990年と2015年のCO2排出量比べると、産業部門は▲17.7%なのに対して、業務部門は+81.7%、家庭も+38.9%です。産業界は国際競争にさらされてコスト削減しなければいけないので、省エネできなければ生き残れなかったからではありますが、経団連の自主行動計画というスキームって大した成果を残したんですよね。世界でもユニークな取り組みだし、パリ協定のコンセプトの原型とも言われているのに、わが国の政治家なのに、これをご存じないというのは残念通り越してびっくりしました。
確かに身の回りの家電製品は高効率化しましたが、家電製品自体は増えているし、テレビも冷蔵庫も大型化してますからね。してるつもりで、できていないのが省エネ。だけど「やればできる」という気になっちゃうのが省エネ。誰かがさぼれば他の誰かが二人分やらねばならないのが省エネ。
政策考える上では、事実関係抑えてね、ということで書きました。
https://www.sankei.com/region/news/180621/rgn1806210054-n1.html