見出し画像

ぺんてるスマッシュ 30年売れ続けるロングセラー商品 #マーケティングトレース

たまたま朝にポッドキャストを聞いていて知ったスマッシュというシャーペン。

調べてみたところ

ロングセラー商品でありながら、途中で販売数が伸び悩み・・・その中でマーケティングを見直し、ユーチューバーの紹介によって爆売れし・・・という面白いストーリーがありました!

ということでマーケティングトレースしてロングセラーの裏側にある構造を読み解いていきます!

活用するフレームワークは下記3つです。

①4P分析:マーケティングミックス
②STP:ターゲットとポジショニング
③PEST:市場環境や競合分析

早速はじめていきます!

4P:マーケティングミックス

商品
製図用シャープペンの一般用
※30年前に販売されたロングセラー
※開発時の企画コンセプトは「ガンガン文字を書くためのタフな機能」

価格
1,000円〜2,000円(シャープペンは100円〜200円の価格帯が多い)

流通
アマゾンと文房具店、ロフトや東急ハンズなども限定商品をつくる
AmazonのシャープペンランキングでNo.1

広告
人気YouTuberであるはじめしゃちょーの動画が起爆剤
「受験生これは買いです!」というコピーはズルい

広告ではなくPRと口コミから顧客を獲得している

売上が低迷しはじめた時に、復活の起爆剤となった動画!!!
ユーチューバー・はじめしゃちょー最強!!!


口コミの典型例としては下記の記事

口コミのポイント

機能性とデザイン性の両方が口コミとして出ている

機能性
耐久性、書きごこちなど

デザイン性
カラー、フォルムの格好良さ

STPからマーケティング戦略の土台をトレース 

セグメンテーション
ちょっとこだわった文房具を求める層

ターゲティング
受験勉強に取り組む男子中高生

ポジショニング
機能性×デザイン性

環境要因分析

社会視点
学校教育、受験においてアナログの文房具は使われ続けている

経済視点
ボールペン、シャーペンなどのカテゴリーは一定ボリュームは市場が存在

ぺんてるのスマッシュマーケティングトレース.001

バリューチェーン全体を眺めると、販売チャネルとしてAmazonを中心としたECチャネルが影響力が強くなっている。

ぺんてるのスマッシュマーケティングトレース.003

EC化率は41%に!

ぺんてるのスマッシュマーケティングトレース.002

競合環境

文房具メーカーは名だたる大企業が多い。

画像4

売場の取り合いとなるため「チャネル戦略」が鍵。
組織視点では、どのブランドに集中してマーケティング投資をするのかはシェアを獲得するための鍵となるといえる。

スマッシュの成功要因を言語化

大きくはこの2つが成功要因だと考えています。

①機能性とデザイン性の両立
→男子中高生にとって「カッコいい持ち物」というポジション確立

②チャネル別に限定商品を出す
→「中高生にとっての憧れを強くする」

チャネル別商品としては、東急ハンズやロフトなども人気があるようです。

購買意欲・所有欲を刺激するためには、ブランドの確立から「限定性」のコントロールは重要なポイントですね。


もし自分がCMOだったら?

①認知拡大
打ち手:受験生向けのアプローチ強化

受験生としてスイッチが入ったタイミングでブランド接点を持たせることができるか?が期間損失を起こさないための鍵となるのではないでしょうか。
具体的には、進学塾との提携や受験説明会がはじまるタイミングでプロモーションを仕掛けるのが良いと考えています。

②製品拡張
スマッシュをノートとセットで販売する

スマッシュブランドは機能性とデザイン性を両立したブランドイメージを確立している。
なので、耐久性のあるノートもセットで販売していくのはどうでしょうか・

③チャネル拡張海外販路の強さを活かす
ぺんてるは海外売上比率が60%を超えている、海外チャネルが強い会社です。
日本の文房具の品質の高さは海外でも評判が良いので、未開拓の市場を攻めていくのは既定路線ではないでしょうか。

参考記事

最後まで読んで頂きありがとうございました!