それでもエネルギー安全保障面から、石炭火力発電は一定程度の活用が必要
なぜなら、石炭は北米や欧州など政情安定国を中心に世界中に広く分布しており、安価で安定的に入手可能だからです。また、世界トップレベルにある日本の石炭火力技術と共に安定供給で安価なため、日本経済の成長力に貢献することが期待されます。
このため、エネルギー安全保障の観点からも、LNG火力の代替手段を確保すべく、日本近海に眠るメタンハイドレートの開発等も重要ですが、効率の良い石炭火力の利用も不可欠になって来るでしょう。
世界の電力使用量は今後も増大することが予想されており、世界的に環境問題が叫ばれている観点からも、日本の最先端技術やノウハウの海外移転に対する期待は大きいと思います。
特に、新興国では更なる石炭火力発電の活用が求められている状況にありますので、日本が果たすべき重要な国際貢献のためにも、政府は排ガスからCO2を取り出して地中や海底に埋める技術と合わせつつ、石炭火力発電技術の世界への売込みを更に進めてほしいものです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35435680V10C18A9SHA000/