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桜の香りが、私のキャリアを変えたあの”辞令”を思い出させてくれる

みなさんは”桜”の香りってどんなものをイメージしますか?

暖かくはなってきたものの、今は梅の花があちこちで咲いています。梅の花の香りは思い出せるけど、実は桜の香りってないなと。実際、ソメイヨシノはほとんど匂いがないそうです。でも、街にはもう”桜の香り”のものが出始めています。春を、そして新しい門出の季節を象徴する桜は、いろいろなことを思い出させてくれます。

先日、Clubhouseで新卒で入った会社、キャリアデザインセンターの後輩に声をかけてもらって現役生/OB/OGで話す機会があったのですが、久しぶりに自分のキャリアの始まりの話を思い出しました。また、at Will Work の最終年にあたり、5年間を振り返ると共に「なぜat Will Work というプロジェクトを始めようと思ったのか」という話をする機会も多く、私自身の”働く”を振り返ることも多くなりました。

そしてCOMEMOのこのテーマ。

私は、元々制作の道に進みたくて、制作会社でADのアルバイトをしたりもしたりしていたのですが、そこから人材業界に進んだ時点で大きな変化だったのですが、実は入社の3日前に今の自分を作る大きなターニングポイントを迎えた・・・という話を久しぶりに思い出しました。

ドキュメンタリーの制作の道に進みたかったのを諦めて、就職活動を始めたのですが、父が人材エージェントをやっていて話を聞く中で、ドキュメンタリー制作と人材エージェントに共通項を見出し、人材業界を目指すことに。多くの企業がある中で、当時企業側・求職者側両方を一人で担当するやり方を取っていたキャリアデザインセンターに出会い、内定をいただいた時は目指した道に進めることが、とても嬉しかったことを今でも記憶しています。

・・・なのに!入社の3日前に思ってもいないハプニングが。受け取った辞令を見ると「人材紹介事業部」と書いてあるはずのところに書いてあったのは「媒体営業部配属」の文字。社長面談でも、あんなになぜ私がここを目指したのか話し、人材紹介事業部しかないよねと話したのに!!と誰かの辞令と間違えているのではと本気で人事部に確認しました(笑)

自分の中には全くなかった選択肢だった”営業”と出会ったのがこの日、です。入社3日前、本気で内定辞退も悩みましたが、人事部の方の「やってみないとわからないこともあると思うよ」という一言を信じ、そして入社後上司に「やるからには1番を目指せ」という言葉に背中を押され、1年も経たない頃には楽しくなってきて、営業という仕事に出会えたことを感謝するまでになりました。今思い返しても、あの時の辞令が私を変えてくれる大きなきっかけになったと思います。

2018年にat Will Work カンファレンスの準備をしている時に、オリックスの宮内さんの記事を何度も読み、どんなことを自分たちが発信していくかを考えていたのですが、記事の中に「辞令1枚での転勤は会社の一方的な都合」とお話しされているところがあります。宮内さんがお話しされている通り、双方合意の上での転勤や部署異動が当たり前になることが大事ですが、辞令がまた一つのキャリアを形成していくということもあるということも。

私の場合、お金のデザインに転職した時も、営業が逆にできずに(証券会社だったので資格がいると勘違いしていたのです・・)広報というキャリアに急遽転換することになるのですが、「やってみないとわからないこともある」という新卒の時の体験が私の背中を押してくれたのだと思います。

最近よく新しい挑戦はどうしたらできるのか、新しい学びをしていくために心掛けていることは何か、という質問を受けることが増えました。コロナ禍が続いていく中で、何かを変えたいと思う人が増えているのだと思いますが、いきなり崖から飛び降りる・・・のではなく、こんなことから始めてみませんか?という前職の上司の教えをよく話しています。

それは、いつもと「ちょっとだけ違うことをする」こと。例えばスターバックスでいつも頼むものではなく、前の人が頼んだものと同じ物を頼んでみる。いつも通っている道と反対の道を行ってみる。通勤していた頃はいつもと違う路線に乗ってみたり、反対方向の電車に乗ってみたり、一駅前や一駅先で降りてみる・・・というもの。大事なのは”ちょっとだけ違う”こと。違う景色や匂いを体感し、人々を観察することでいつもとは違う刺激を受けます。その結果、好きなことが増えたり、心地いい部分を再認識したり、やっぱり好きではなかったことを確認することで、次の一歩を踏み出すハードルを下がっていることに気付きます。

ちなみに・・冒頭で書いた桜の香り。私は甘い香りをイメージしていたのですが、愛用している香水の新しい物を買いに行った時に『今、桜のフレグランスが出ているんです』と勧められて「甘い感じはちょっと苦手で・・・」と答えた私に『ちょっと違う印象だと思いますよ』と。結果、カバー写真にある通りどちらも買うという結果に(笑)桜の香りの印象が変わると共に、新しい使い方を提案いただき、また新しい楽しみ方を知る機会に。私に取っては何事も試してみる、を思い出させてくれた香りになりました。

#日経COMEMO #あなたが変身した話

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