暗号資産「冬の時代」に、Web3は「大衆化の春」に近づいている。
久しぶりの個人noteです。気がつけば、盛り上がっていた暗号資産市場は、ぎゅーっと冷え込んで冬の時代に。NFTの販売ボリュームも95%減なんて声も聞こえてきます。
Web3事業に注力していない企業やクリエイターの方からすれば、「やっぱりバブルだったじゃん」「もうプロジェクト中止ー!」みないな感情・感覚になるは、よく分かります。
一方で、4-5年も前からWeb3に関わっていた人達(自分も最初にWeb3に関わったのは2018年)と話すと「まぁそのうちまた上がるでしょ」とそれほど悲観的ではないのが、今回の冬の時代の特徴だったりします。冬も2回目、3回目になれば、春が到来するのを信じられますよね。
そして今冬の特徴は、皆冬を越すために資金調達をしっかりした企業が多かった点です。特にグローバルのWeb3企業の資金調達額はこの1〜2年半端ないものでした。時価総額数千億・資金調達数百億円当たり前的な。
さて、そんなWeb3界隈ですが、直近で1番大きなイベントといえば、イーサリアムの「The Merge」です。イーサリアム・ブロックチェーンのコンセンスサス・アルゴリズム(合意・承認方法)が、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)から、PoS(プルーフ・オブ・ステイク)に変更となる、一大イベント。
PoWは「一番最初に検証作業(work)を完了させた人が台帳に記録し報酬を貰える」承認方法です。一方で、PoSは「トランザクションを記録および検証作業をする人(=バリデータ)がランダムに決定される」承認方法で、バリデータになるには、一定以上の暗号資産を預ける必要があります。
(詳細は下記をご覧ください)
上記の記事にも記載されていますが、イーサリアムのコンセンサス・アルゴリズムが、PoWからPoSへの仕様変更されるメリットとしては、
・エネルギー効率が上がり、電力消費量が99.95%削減される予定(イーサリアム財団の見解)。
・エネルギー消費量が少なくなる為、ESG(環境、社会、経営統治)への姿勢を示したい機関投資家らにとって魅力的に。
・ネットワークセキュリティへの障壁となるネットワーク中央集権化のリスクが低い。
などが挙げられます。いずれも従来から指摘されていたイーサリアムの課題で、これらの課題を少しずつクリアして、Web3が大衆化/一般化していくのかな、と思います。
(もちろん、PoSに移行して全て解決するなんてことはありません。しっかり理解したい人はこちらのblogもぜひ。)
「The Merge」の先
ブロックチェーン技術を生かすと、小規模な経済圏&組織を誰でも簡単に作れる、再編できるようになります。あくまで理論上ですが、それがWeb3の真髄だと思います。
その際に、重要なのは、どのブロックチェーンを基盤として選択し、信用するのか?という部分です。これはどの国が信用できるの?=どの国の法定通貨を信じるの?に近い感覚かなと思っています。
暗号資産、NFT、DeFi、BCG、DAOなど、Web3のサービスを最も進化させるのに寄与したイーサリアム(EVM互換)チェーンは、今回の仕様変更で、Web3を代表するブロックチェーンとして、さらに前進したといえます。
チェーンの仕様が変更されて各サービスの利便性が上がれば、イーサリアム基盤を活用してる各サービスの価値も高まる。ちょっとシンプルすぎますが、各サービスの成長や春の到来は、イーサリアムの進化と一蓮托生的な部分があると思います。The Mergeの動きと並行してイーサリアムのLayer2ソリューションも沢山生まれているので、更に拍車をかけそうです。
来年に向けて仕込んでいるという声
今年の夏は、様々なWeb3イベントに参加させてもらいました。そして、様々なプロジェクトの方々が、皆、口を揃えて、「2023年に向けて準備をしている」と話していたのが印象的でした。Mintoも年末から2023年春頃までに仕込んでいるコンテンツ、サービス、IPがいくつかあります。僕個人の実感としても、NFTが死んだと言うことは感じないし、Web3メタバースもしっかりと発展しているのも感じます。冬の時代だから目立たないだけ。
大局観で見たら、Web3への参入は日本企業は遅れました。ですが、1週遅れたことで、大半の日本企業は暗号資産の冬を経験しなかったので、ここは、ラッキー!と開き直って千載一遇の機会を活かしていきませんか?
僕らはクリエイターやコンテンツホルダーの皆様と進みます。