男もメイク!髪から肌へ。加熱するメンズコスメ市場
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
メンズコスメが話題になって久しいですが、その勢いは衰えるところを知らないようです。百貨店では勝機を逃すまいと、相次いで売り場面積の拡大をしているとのこと。
コンサバな東武百貨店だが、池袋店で男性向けコスメの売り場面積を今秋に2倍に広げた。すると効果てきめん。10月の消費増税後もコスメの売上高は40%伸び、12月に売り場をさらに広げた。
エイジングケアの化粧水やクリーム、眉毛を濃くするペンなどが売れ筋。「目じわに効果的な1万円以上する美容ばりも顧客の関心が想像以上に高い」(角谷昌平紳士雑貨マネージャー)
同店は30~40代が中心だが、とりわけ10代後半~20代のスキンケアに対する執着は強い。筆者の周辺でも肌荒れすると皮膚科へ直行するケースや、顔面パックを怠らない体育会系の元大学野球部部員など肌を守る行動は活発。まさに内面以上に「男は顔」の時代だ。
特にミレニアル以降の世代ではこの傾向は顕著です。スマホ世代である彼ら・彼女らは、インスタグラムを始めとしたSNSに慣れ親しんでいます。つまり、以前より圧倒的に写真に撮られる機会も、それを自身が見る機会も増えているということです。自撮りも当たり前になったので、より改善しようという意識も強くなったのでしょう。
私自身、昔からコスメ好きでして、女性向け・男性向けを問わずいろいろと試してきました。いまはTHREEがお気に入りで(香りも良い!)、整髪料もTHREEを使うことが多いです。
今年9月、このTHREEでは「メンズ向けメーク」(男性用のファンデーションやマニキュア、リップカラー)をフルラインナップで発表して、大きく話題になりました。
現代はボーダーレスやジェンダーレスが叫ばれる時代です。男だから、これをしてはダメ、あれをしてはダメと縛り付けられる必要はなく、男性はもっと解き放たれていいのです。女性だって、自由でかっこいい男性を求めているのですから。女性にとって化粧はメーキャップですが、男性にとっては『センスアップ』だと思っています。
発信力のある芸能人からも、同様の意見が出てきています。マネキンのようなメイクでTVでも話題のMattさんや、新たな一面を披露し始めた氷川きよしさんなどです。
「みんなが求める『氷川きよし』に徹してきたけど、40歳を過ぎて、人としてもっと表現の幅を広げたいという気持ち。そもそも演歌というのは様式美、つまり、こうあるべきという型がある。日本独特の素晴らしい音楽だけれど、その中に収まらない『自分の性分』というものもあって――」
昨年からは、同じ九州の出身で、やはり中性的なキャラクターの美輪明宏の『ヨイトマケの唄』もカバーしている。
「でも、世間が求める『氷川きよし』の姿とは違う。あくまで『演歌の王道』を歩んで欲しい、男らしく生きて欲しいって言われると、自殺したくなっちゃうから、つらくて……」
ジェンダーレスの傾向は男性だけでなく、女性にも見られます。
ファッション通の女性は伊勢丹新宿本店メンズ館(東京・新宿)で、しょっちゅう買い物をするらしい。本当なのか。メンズ館へ足を向けると確かに若い女性が品定めをしている姿を見かける。
購買データとしてはどうか。三越伊勢丹によると、それは裏付けられた。2019年3月に全面改装オープン直後、カード顧客の売上高は前年比トントンだが、女性に限って言えば2%程度伸びていたのだ。
最近は特に、オーバーサイズのアウターがトレンド。レディースの大きめよりも、男性向けの小さいサイズのほうがしっくりくるものが多いという意見を聞きます。逆に男性側もスリムなパンツを求めると、女性向けのXLに目を向けるということも起こってきます。海外ブランドを中心に「メンズ・レディース」の垣根をなくした、ユニセックスなコレクションも増えてきています。
また、ネット通販や個人輸入の敷居が下がったことも影響しているかもしれません。ファッション好きには有名な「FARFETCH」などでは、国内より早くセールをしたり、ブランド品であっても大胆な割引セールをやることがあります。その対象となるのは店舗での売れ筋以外、つまりXXSやXXLなどサイズの両端の部分です。すると、前述のような選び方がトレンドのみならずお得感でもリーズナブルは判断になってくるのでしょう。
私個人としてはまだメーキャップは若干の抵抗はありつつも、一時期はBBクリームに手を出したこともありますので興味津々です。近い将来では、当たり前になっているかもしれませんね。
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タイトル画像提供:d-daystudio / PIXTA(ピクスタ)
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