継続的に非常時モードの練習をしよう
各レベルで今回の問題を検討しよう
コロナに対する対応は、相手が自然現象であり、そして未知の問題であるから、大胆な想像と仮説をもって、対応をするため、困難さが多い。結果、さまざまな混乱も生じている。そして、このように混乱が起きると、人は誰かの責任に押し付けることが多くなる。しかし、すべての個人、小さなグループでも、このような問題に対して解決策を考えることが重要だと思う。今回の問題について、きちんと、すべての個人、すべての組織で点検や検討するべきでなないだろうか。
テレワークって、本当に機能していますか?
今回、いくつかの企業では、自宅からの勤務を推奨している。多くの企業の総務やシステムはテレワークの仕組みを導入しているから、大丈夫と思っているかもしれない。では、実際に全社員がテレワークを行う訓練を行っているだろうか。良く聞く話は、全社員でテレワークを行おうと思ったら、サーバーの処理を超えてしまい、行えなかったとか、上司がテレワークの仕組みを理解しておらず、部署内の会議が行えず、結果上司には電話をする、などの現象である。
仕組みを導入していることと、そのツールを使いこなせることは大きな違いがある。
私たちは、毎年、防災訓練をする。それは、非常口や非常階段を知っていても、実際に使ってみないとわからないことが多いからである。ぜひ、すべての企業で、全社でテレワークの訓練をしてみてはどうだろうか。
重要な会議を、リモートで行う訓練をしていますか
仕組みや、ツールだけの問題はなく、実際にはリモートで業務をする方法にも訓練が必要だ。例えば、重要な会議をリモートで行ったことがあるだろうか。向き合って行う会議と、ネットワークを使った会議では、進め方も、発言方法も異なる。
進め方では、全員の顔が見えないので、承認を取るときには、「頷く(うなずき)」では駄目で、明確に「はい」「いいえ」を聞き出さないといけない。これが、人数が多いと意外と難しいのである。
発言するほうも、いつもよりゆっくり、活舌良く話さないといけないし、表情が伝わっていないことが多いので、通常よりも抑揚をつけて離さないといけない。
これは、まさにツールではなく、人の訓練の領域だ。
非常時モードの訓練
このように、非常時の会社の業務に求められている、ツール、システム、人の行動方法などを理解するためにも、防災訓練どうよう「非常時モードの業務」の訓練も必要なのである。ぜひ、常時に戻ったら、計画して進めてみてはどうだろうか。