見出し画像

あなたのビジネスには新しい価値観があるか。

「価値」を知り、新しい価値観をつくろう。

あなたは「価値観」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。
よく離婚した夫婦がその理由に「価値観が合わなかった」と言うし、「価値観が異なる人とはウマが合わない」なんて言い方も聞いたことがあるだろう。

そのように、ビジネスだけではなく「価値観」というものはどうやら人の感情に大きく影響を及ぼすものだという印象を持つわけだ。だからその言葉はいろんなシーンで乱用されるのだと思う。

今日はその「価値観」という言葉をビジネスの目線で整理していこうと思う。ビジネスとは結局「人の消費行動」の連続体だ。そしてそれは売る側ではなく「買う側」がイニシアティブを持つ。売る側はその売り物を「買う人」の感情を動かすように訴求する必要がある。そしてその訴求を見た人がそれに「価値」を感じて「買うという行動」を自分の意思でしていく。それがビジネスだ。それが”商い”の原理だ。

人は自分の持つ関心事や欲求に対して「価値」を感じます。別の言い方をすると、ビジネスというものは人々の関心事に合っていないといけないし、人々の欲求に合っていないといけないのです。

なぜならば、そうすることで初めて「価値」が生まれ、その存在を認められるものだからです。

私たちが実践するビジネスというものは、買ってくれる人がいてはじめて成立する約束のようなものです。売り手のあなたがいるだけでは0地点にも辿りつかないのです。


価値とは何者か。

「価値観」の前に「価値」の話をしましょう。
この話は 私の拙記事を何度か読んでくれた方は読み覚えがあると思うし、私はセミナーや文献等で何度も何度も発しているので聞き飽きた人もいるとは思うが、それでも重ねて今日も書いていこうと思う。

「価値」とは何か?と問われたら私はこう言います。

それをお金を払ってでも欲しいと思ってくれる人の数」だと。

つまり数が重要だということです。「欲しい」という気持ちは個人的な感情だけど、「価値」は数の論理。つまりそれを必要としている人が多いか少ないかで その価値力が決まってくるのです。

ただ「欲しいと思う人の数」と言っても、今目の前にいる人たちだけではありません。「まだ見ぬ人たち」「見込み客」と言われる人たちの数もその中に入ります。

価値というのは、ある意味「必要性」であり、「嗜好性」でもあるのかもしれません。ただ言えることは、どんな商品やサービスを扱うビジネスパーソンであれ、あなたの”売り物”を「欲しい」「自分に必要なものだ」と思ってもらえる人が10人いる商品より、20人いる人の方が「価値が高い」ということなのです。

あなたの”売り物”に価値はあるでしょうか。もし自信がないフリーランサーがこれを読んでいるなら、価値を上げるために何を考えるべきなのか。そんなことを真剣に考えてみる機会なのかもしれませんね。


新しい価値観とは。

「新しい価値観」とは、買う側の人が今までの価値を捨てて、今よりも先につながる欲求を見付けだして”新しい価値”を創り出すということです。

例えば、シャンプーは髪の毛を洗髪するときに使用するものとして誰もが使う商品です。しかしシャンプーという商品には競合他社が多数合って競合が集中。いろんな種類や特性のシャンプーの販売合戦によって「価値が薄れる」という現象が当たり前のように起こるわけです。

これは何が起きているかというと「情報的価値の低下」という現象が起きているということです。例としてシャンプーの話をしましたが、人々が欲するものの価値は多くの場合この「情報的価値の低下」によって低価格競争や利益減少という道筋を通ってしまいます。

「新しい価値」とは、例えば「シャンプー+美容」とか、「シャンプー+健康」とか「シャンプー+アンチエイジング」などの「○○+α」によって、生活者の価値観の変化を読み、人々の嗜好に合わせて「新しい価値観」を創造していくことです。そしてその多くはこの例のように「組み合わせ」による「新しさ」「今までになかった感」を生み出すことにあります。


何も今まで世になかった新しい開発をする必要はない。

「新しい価値観」と言うと「過去になかった新しい開発」をしなくてはと考えてしまい躊躇するフリーランスもいるでしょう。言っておきますが、そのようなものはフリーランスには資金的に難しいし、何よりもそれがフリーランスビジネスにとって成功の道かと言えばそうではないと言わざるを得ない。

そんなことは大手に任せておけばいいのです。
私たちがするべきは「あるもの×あるもの」の今までになかった組み合わせを考えることです。その新しい組み合わせによって「新しい価値観」の期待を生活者に与えることです。

フリーランスの英会話講師だったら、英会話指導×○○を考えよう。生活者の嗜好の変化を研究しながら。

フリーランスのデザイナーなら、デザイン×○○を考えよう。発注者の思考の変化を研究しながら。


新しい価値観によって、それを買う側の心をときめかせる。
それがこの情報化時代のフリーランスのクリエイティビティだと、私は思うのです。



サントリーが手がけた「新しい価値観」。水の新たな選択肢の提案。
ぜひ読むべし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?