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上海のコロナ対応とトンデモ出来事の数々にたくさんの中国人が唖然としてます

世界的にも「オミクロンはもうしょうがないよね」と感染対策緩和に向かっている中でもゼロコロナを目指す中国。最近の上海のコロナ禍がやばい件は日本のメディアでもけっこう報道されてますね。

2020年から始まったコロナ禍、上海はこれまで防疫優等生として海外入国者をたくさん受け入れました。また、今までは市内での感染も拡散させず素早く抑えてきました。

でも今回のオミクロン変異種による感染は状況が異なり、ロックダウンとなっても感染者は右肩で増加。日々報道される感染対策とはちゃめちゃな出来事に対して中国全土から上海へ非難の嵐となっています。

上海以外に住む多くの中国の方々や、ネット民からの上海への批判は日本ではあまり報道されてないように思います。今回は上海の感染拡大でネット民やボクの周りからの唖然の声(批判の声も)を紹介したいと思います。

基本的に上海批判で悪口になってしまいそうなので、本編を入る前にいくつかの前提を説明します(決してボクが上海が嫌いとかではありませんので)。

・上海の言い分だと、経済を優先したいのでロックダウンは簡単にできない。そのため、上海から中国の他の地域に移動した感染者経由で感染が判明というケースが多発。全くコロナ感染者のなかった地域で新規の感染が広がり、一部封鎖されたり全員PCR検査したり、平和の日常が壊される。
・省ごと運用してるQRコード健康認定システムは今まで地域間で共通認識されていました。緑色が直近14日間でリスクの高い所を訪ねていない健康状態。黄色はある程度リスクがある所を訪れたことを示している状態。赤色は感染リスクが高い、または陽性が出た、または防疫で要求されたPCR検査が行われていないため、様々な場所に立ち入り禁止状態。でも上海では今回のPCR検査結果が陽性である場合はQRコードに反映されるのではなく本人への電話告知でした。つまり陽性であっても、緑のQRコードで上海に出ても他の街のデパートや観光地に入ることができる。よって地方での濃厚接触者や封鎖消毒管理エリアが増え、上海のQRコードへの信頼は崩壊。
・地方はリスクを抑えようとするので、上海から来た人(上海に行って戻ってくる人も)はQRコード状態に関係なく“全員赤色”として取り扱われるようになり、被害(と言うより不便)が今まで以上になって地方の人から文句が殺到。
・ずっと優等生優等生と言われていたのに、ネットで広がる(管理部門にとっての)不祥事があまりにもひどくて、中国のトップ都市なのに(北京や深圳はともかく)もっと小さい都市よりも管理能力の低くみんなの不満が爆発している

ちょっと長いですが、上海のコロナ対応の現状についてはこういった状態にあって、上海以外の地域から不満の嵐状態ということをまず認識してください。その前提のもと、ここからは最近の上海のコロナ禍に関するバズり情報を紹介します。

まずは(それぞれキャプチャーしてないんですが)すごく印象に残ったカオスな出来事をざっと紹介していくと

・急なロックダウンで医療関係者だけではなく、配達や運送、ライフライン業者も多数ロックダウンされていて人手不足が多発。
・喘息発作した看護師が働いてる病院がコロナ専用になり、救急に電話しても配車が出来なくて結果数名が亡くなりました。
・心肺停止になった人に救急が来なくて、同じビルの異なる層の患者が呼んできた救急車に任務の入れ替わりを拒否した(この行為自体に納得できなくもないが)医療スタッフへの処分は出勤停止。ただでさえ人手不足なのに。
・腎臓や血液の持病がある患者が日常的に通う病院がコロナ専用になり、受け入れる所がなくなり困っている。
・個人検査キットで陽性が出た場合は、コミュニティの担当者に連絡する上で自宅待機のはずが、朝イチ陽性がでた人が慌ててノーマスクでコミュニティスタッフのオフィスに駆け込み、全員朝飯中で秒で全員が濃厚接触者に。元々各コミュニティの封鎖で人手不足なのに余計に働ける人がいなくなる。
・戦時病院では人数が多いのに医療関係者もライフラインを維持してくれるスタッフも激不足。結局布団も弁当も争奪戦になる。
・感染病法によって必要があれば家畜の殺処分が可能ですがこれにペットは含まれない。なのにコミュニティの警備員によって猫や犬が殺された。
・大規模PCR検査の連絡が遅くなって予定時間を大幅にオーバー。医療関係者の保護用品が使用時間切れで撤退したいのにそれを許せない住人から罵倒される。
・ライフライン支援のための野菜を配るのに、ボランティアの人がピンポンではなくドアをコンコンとノックした音が大きいと住人から罵倒される。
・陰性だと感染から健康に戻ったのに、コミュニティの人に入れてもらえない。
・人手不足で政府による支援の食品が配られないためコミュニティのグループチャット内で自力で共同購買をしようと提案したのに激しく反対された。

しょうがないこともあるとはいえ、コロナ対応何年やっとるんだといった内容の数々。そしてここからはネット民の皆さんがまとめていた出来事について。まずはトンデモ行動をとった親子の話。

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ロックダウンしているのに深夜に上海から脱出し、寝ずに杭州の人の多い所のデパートを長時間ウロウロしていた親子。

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陽性判明したのでマスクしろよと指摘してきたスタッフに嬉しそうな笑顔でみんなのヘイトが。

この人たちの行動がすごい。ネット民からもロックダウンしてるのになんで脱出できたの?と広く議論された結果、どちらも上海戸籍(身分証明証の番号制限で列車や飛行機のチケットが購入できなくなる)ではないから人工窓口で1番遅い列車のチケットを購入(身分証明証無しでも乗車できる)。スマホの電源を切って、駅の入構チェックには携帯を紛失したと主張し、スタッフの携帯で健康QRコードを確認、PCR検査の結果が更新されていないから緑のまま通った。杭州駅に出た時のチェックでは同じ理由で上海など行ったことないとの保証書をサインして通過。デパートの入構チェックには先日キャプチャーした健全な通行情報で通った。

このせいで結局、デパートとその周辺、駅などで大量の濃厚接触者が発生。デパートもやむ得ず営業停止に。

それ以外にもたくさんのトンデモ行為が。

・1000元で偽物の通行証を発行する人がいたからロックダウンのはずなのにスーパーの前に渋滞が発生。結局配達業務でギリギリ営業維持していたスーパーもやむ得ず営業停止に。
・上海市政府が、配達は中止していないとデマを否定してるにも関わらず、ネットで情報交換した結果、当日デリバリーで食品を買えた人はほとんどいない。
・上海のローカルテレビ局では5日間プチ断食を教えてくれる番組が放送された。
・大規模PCR検査できちんとルールを守らない人がいて、その人のボランティアしてる親戚の爺さんから注意されて、口喧嘩になったらお爺さんが倒れて死んでしまった。
・陽性住民が医療機関に連れ去られ、追いかけてきた犬がボランティアに殺された。
・障がい者である父に食品の遠距離配達を依頼した配達のお兄さんに200元の謝礼を送ったのに断られたことをネットで褒めてあげたら、200元は少ないだろうと一部のネット民からのいじめで当事者の女性が自殺。

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↑共同購入でぶた丸ごと一匹買えたのに、捌いてくれる人が住んでいなくて、住人外科医がやってくれた。

他にも、今じゃないでしょう?とツッコミたいことがあります。“上海物語”について。

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↑拝金主義で有名な作家さんが描いた上海物語は相当話を盛ったと思ったのに、今回の感染拡大でまさかのドキュメンタリー小説だった件。

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↑PCR検査でのオシャレ。

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↑自分検査用のキット配るためドアに必要な人数分を書いた袋をつけることによって無接触で行われるということで、

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↑まさかのブランド品競争

今回の上海の防疫対策について

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↑防疫が試験だとしたら、今回の感染拡大について、北京や広州、深圳が90点で、武漢、成都、長沙、石家庄と鄭州が80点、西安が59点で追加試験で90点、上海は推薦入学で25点。

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↑深圳のような実力と効率もなく、武漢の決断と迫力もなく、広州の実践性と慎重性もなく、広西の着実と努力もなく、東の世界の町として、西の世界の傲慢ばっかりで、全然ダメでした。と辛辣な評価

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↑また、今回のオミクロンは症状が弱いので入院させてもほとんどみんなすごく元気です。結局医療関係者が過労で倒れてしまって、陽性感染患者が抱っこして救助してあげたことも。

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↑今の上海は、過労の医療関係者がコロナではない死にかけてる患者を病院外に入れ、病室に無茶苦茶元気でスマホをいじる以外にやることがない感染者に仕事をしているだけだ。との意見も

ここまであげてきたような批判されるような話や管理のぐちゃぐちゃ感が半端ないですが、もちろんあたたかい気持ちになる良い話もいっぱいあります(まぁ、そういった良い話はまるで日本では報道されないでしょうが)

例えば、江蘇省で上海に配る野菜を梱包作業してる人が、あまりにも急いでいるため自分のスマホを間違って入れて梱包されてしまった。ネットで上海の住民に探してとお願いしたら

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↑赤のところは野菜の中で光ってる携帯。見つかっただけではなく、位置情報で上海に行ったと判断されるとQRコードが赤になって地元での移動が不便になるから、上海の責任者が始末書と一緒にスマホを郵便で送った。

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↑デリバリー大手の「饿了么」が自分で配達できない薬品についての返事で、利用者の近くにある薬屋さんで「美団」を使えば配達できると。この2社は超ライバル関係にあるのですが、人助け優先ってことですね。

他にも、デジタルに詳しくないお年寄りのためのボランティア活動や、障がい者のためのボランティア活動、ペットを救助する活動などをたくさん見かけました。

と、ここまで最近の上海のコロナについていろんな話題を紹介してきましたが、やっぱり上海のコロナ対応はボクが見ても全体的に中国の他とはだいぶ差があって違和感しかありません。北京は十人程度の集団感染があると1番リスクが高いエリアと定義されます。それに対して上海は10万人の感染者がいるのにまだハイリスクエリアがないことは正直理解不能。

周りの友達や日本の方と話すと、何で今でも中国だけゼロコロナ頑張ってるの?オミクロン抑え込みは無理ゲーなのでは?との意見も聞きます。でも中国政府が戦うことをやめない理由も納得できる。たとえ病死確率が0.01%でも、14億人がいれば死者は14000人出ます。それに地方だと絶対医療パンクとなるでしょう。

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