爆音OK/訳あり物件シェア コロナ禍を経て変わる住宅ニーズ
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
3年以上に渡るコロナ禍による制限も雪解けとなり、生活にいつもの日常が戻ってきているのを体感します。対面での交流や飲み会なども増えてきており、また都内でもそこかしこで海外からの観光客を見るようになりました。
一方で、変化したまま今後も続くだろうというものもあります。例えば、リモートワークは出社と併用したハイブリッドワークとなり、ミーティングを設定する際にも「今回はリモートでやりますか?」などという会話が当たり前になりました。これまでの日本の職場ではほぼ見られなかったことであり、個人的にはポジティブな変化だと感じています。今後の労働人口減も踏まえると、働きやすさを向上するための施策はもっと増やすべきです。多様な選択肢が生まれることで、希望する多くの人が労働参加できる機会が増えることを願っています。
このような変化は、住宅事情にも現れてきています。従来の集合住宅、特に単身向け住宅は広さなどの快適さよりも、通勤のしやすさに重きが置かれていました。平日は出勤するので「家は寝るところ」と割り切ったとしても特段問題がなかったからです。しかしリモートワークが導入されたことで家で過ごす時間が長くなりました。快適さや仕事のしやすさを考えるようになり、仕事スペースの確保や声を出しても問題のないレベルの遮音性などにも意識が向くようになりました。そのようなニーズの変化を捉えて急成長している分野があります。防音マンションです。
実は私自身もコロナ中にオンラインイベントや収録が激増したため、防音マンションを事務所にしようと検討したことがあります。空室が全く見つからず、見つけたところも希望とはだいぶ異なる条件だったため見送った記憶があります。それまではこのような物件が存在することすら知らなかったため、良い意味で驚きました。
先ほども少し触れましたが、リモートワークで明らかになったことにひとつに、日本の住宅には書斎(仕事スペース)があることが少ないということがあります。仕事は会社でするものだったのですから当たり前なのですが、特に地価の高い都市部ではなおさらです。家で過ごす時間が増えたことで趣味が増えた方もいらっしゃると思いますが、仕事部屋もないのに趣味の部屋をつくることはさらに夢物語です。このようなニーズに対応するための新ビジネスも出てきました。
物件の価値はニーズとのマッチングです。これまではいかに通勤しやすいかが重視されており、それが賃料に反映されていました。駅徒歩5分以内が重宝されているのもその理由が大きいでしょう。異なるニーズが出てくれば違うマッチングも可能です。新たな需要を発掘してうまく合わせることができれば、今後増加する空き家問題にも適用できるかもしれません。
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タイトル画像提供:EKAKI / PIXTA(ピクスタ)