問題の所在は変わらず

そうはいっても確実に勝てると見られていたメルケルが想定程勝なかったという事実は何も変わっておらず、その根源である移民危機への打開策もトルコに託されたままという不味さは温存されています。これから暖かくなり、また移民が増えやすい季節に入ることも忘れたくないところです。

内務警察情報が適時適切に共有されないことによりテロリストがシェンゲン域内を自由に闊歩できたという事実とそれに対する感情が生み出す移民への反感・抵抗感は当分消えそうになく、鉄壁と言われたメルケル首相の政治基盤までも揺るがしました。連立成立でこの論点が変わることは無いでしょうし、忘れた頃にまた浮上するはずです。

敢えてポジティブな側面を探すとすれば、メルケル首相の下での「倫理と理想に彩られた潔癖主義」が今回の連立を経て、ある程度修正されそうだという点だけは不幸中の幸いかもしれません

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27679910U8A300C1MM8000/

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