【ご意見まとめ】最低賃金、上げた方がよい?
【ご意見募集】 最低賃金、上げた方がよい?
ご意見を募集しましたところ、これまでに4件のコメントを頂戴しました。その中から、いくつかのご意見をピックアップしながら、ご意見の分布について概観します。
【1】最低賃金を上げるべき
・ただし、今の日本は労働力不足だから、という条件付きで。今の日本は、労働力不足です。労働力不足という事は、「需要と供給が均衡する賃金水準よりも低い水準で労働者を雇おうとしている企業が多い」という事を示唆しています。それならば、最低賃金を引き上げるべきでしょう。最低賃金が「労働力の均衡価格」に決まれば、非効率な企業は労働者が雇えず、高い賃金の払える効率的な企業だけが労働者を雇えることになります。労働者が限られているなら、皆が効率的な企業で働く方が良いに決まっていますから。
最低賃金を上げると失業が増えるような経済状態ならば、最低賃金は上げるべきではありません。むしろ、下げるべきかも知れません。本来は、景気動向に応じて柔軟に上げ下げ出来る事が望ましいのですが。
【2】最低賃金を下げるべき
・国が上げると云っているのだから、最低賃金は上がるのでしょう。そして、大きな弊害もまだ出ていないので、上げてもいいのかもしれないです。それによって、国も税収が、いくらか増えるでしょうし、弱者の収入も増えるので、税金に依る救済もいくらか少なくなるはずです。
ただ、ものには限度があり、限度を越えると弊害の方が目に付くようになると思います。【2】を選んだ理由は、これは、"最低"賃金であって、いまのように政策的に上げる賃金ではないと云うことです。このままだと、企業は、この賃金を下回る仕事は企業内で抱えることが出来なくなります。そのため、そう云った仕事は、請負契約(一人親方、外注、フリーランス)になってくるのではないでしょうか。いまは、人手不足なので請負単価は高いのでしょうが、不景気になった場合は、彼らに直撃することになるでしょう。いまの景気の流れでは、そのようなことは、ほとんど考える必要のないことでしょうが、この後の景気の流れを考えると、最低賃金ばかりいじると経済が硬直化することを危惧します。新しく"税制優遇賃金"とか作って、"全体の何%がその賃金を満たしていれば、税金を安くしますよ"みたいなことをするべきなのかも知れないです。
【3】その他
・最低賃金を上げても、労働力不足は解消しません。価格均衡はいわゆる「神の手」の理論ですが、これは最低限ラインを押し上げることではなく、市場原理の価格調整で決まります。賃金は需給に応じて業種別にちゃんと上がり下がりしているので、「最低賃金」をいっしょくたに外部の手で操作をすべきものではないです。
・「1」も「2」も状況により必要
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33399930V20C18A7EA2000/
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