イベントをアップデートするデータの力:参加者の声が生み出す新しい価値
最近ではビックデータの活用など、ビジネスにおいてデータ・情報の重要性は益々高くなっています。データの有効活用は提供するサービスの質を高めたり、ビジネスを成長させていく上で、様々な業界においてとても重要になっており、関連する記事も多くなっています。
先日「イベントとデータの関係について」というテーマで大学で講義したのですが、そこで再度イベントとデータの関係性について考察する機会がありました。これまでも日経COMEMOでデータでイベントを紐解く記事を書いてきましたが、今回、イベント主催者がイベントの参加者から情報(データ)を集めることで、イベントの質が向上するという観点で、イベントとデータの関係性について考察してみたいと思います。
イベントとは
イベントの定義
まず、「イベント」とは何かについて考えてみたいと思います。
そもそもイベントとはなんでしょうか。イベントの定義について、ChatGPTに聞いてみたところ下記のように定義づけされました。
「イベント」は下記の通り、規模感も数人の集まりから数万人規模のイベントまで様々ですし、カジュアルな形式からフォーマルな形式まで実に多様です。
形式は実に多様ですが、全体として共通しているのは「イベントは人々が集まり、交流し、何か特定の体験を共有するための場」であるということです。
イベントを実施する上での関係者・サービス
イベントの規模によりますが、イベントを開催する際には、下記のように様々な役割の関係者やサービスが関わります。
こうした様々な関係者、サービスによってイベントは成り立っています。そして、この様々な関係者・サービス間で生み出される情報がイベントを成功させることに役立つのです。
イベント主催者×参加者データ
例えば、「イベント主催者」が「イベント参加者」から集める情報・データには、イベントをより良くするための情報が詰まっています。
イベントを開催する際、当然のことですが時系列で考えると「イベント前」「イベント中」「イベント後」があります。それぞれのタイミングで見ていきたいと思います。今回はビジネス系のイベントの場合で考えていきましょう。
イベント前 (ビジネス系)
イベント前ですと、申し込み時にアンケート機能を活用し、下記のような情報(データ)を参加者から聞くことが出来ます。
こうした質問をする目的は下記の通りです。
イベント前に参加者からデータを集めることは、イベントをより参加者にとって価値あるものにするために重要なのです。
イベント中 (ビジネス系)
イベントが開催されている最中でも、アンケートサービスなどを利用し、トークセッション間の休憩時間や、セッションが終了した直後にモバイルなどでアンケートを実施することで、参加者からのフィードバックをリアルタイムに集めることが出来ます。
これらの質問をする目的は下記です。
ビジネス系イベントにおいて、イベントの最中に参加者から情報を収集することで、主にイベントに対しての満足度をリアルタイムで評価し、必要に応じてすぐに改善を行うことが可能になります。このアプローチにより、参加者の満足度を最大化し、イベントをより良いものにすることができます。また、参加者のフィードバックを活用することで、将来のイベントの企画や内容の改善に直接的な洞察を得ることが可能となります。
イベント後 (ビジネス系)
イベントが終了した後のタイミングも大切にする必要があります。イベントが終わり、高揚感がある時にフィードバックを得ることで、リアリティのある情報が得られるのです。下記が質問の内容案です。
このような質問をする背景は下記のとおりです。
ビジネス系イベント後に参加者からフィードバックを収集することは、イベントの全体的な成功の度合いを評価し、将来のイベントの質の向上に役立てるために重要です。参加者のフィードバックは、今後のイベント企画やコンテンツを考える上で直接的なインサイトを提供し、より効果的なイベントの実施に繋がります。
まとめ
イベントを開催する前、イベントの最中、そしてイベント終了後における参加者からの情報収集は、イベントの成功を最大化する上で不可欠です。イベント前のアンケートでは、参加者の期待や関心を把握し、それに応じたイベントの企画の設計と効果的な告知戦略の検討・実行が可能になります。イベントの最中の情報収集は、イベント現場でのリアルタイムのフィードバックを得ることで、必要に応じた即時の調整が行えます。そして、イベント終了後のアンケートを通じて、参加者の満足度を評価し、イベントの全体的な成功度を把握し、将来的なイベントの企画の改善に役立てることができます。この一連の情報収集プロセスは、より効果的で参加者にとって価値あるイベントを生み出すために、とても重要です。
ビジネスイベントを運営している皆さまがより良いイベントを運営するために、ヒントになればと願っています。