「心の資本」をスマホアプリで33%改善

 従業員の「持続的な幸せ」を創る大規模な挑戦が始まりました。

 この1年に83社、4300人に協力いただき、スマホアプリによって、人の「心の資本」を向上できるかを評価しました。その結果33%の向上が実証されました。我々は、希望に満ち、自身を持ち、困難にも立ち向かう力を高めることができます。しかも、それをアプリで実現できます。
 我々の幸福には、性格のように変えにくい部分があります。一方、ボーナスや宝くじのように外から与えられると、その瞬間は幸福になっても、あっという間に元に戻ってしまう刹那的で持続しない幸福もあります。
 この両者の間に、実は持続的な幸せの要因があり、それは4つのスキルからなることが実証されています。ネブラスカ大の経営学者フレッド・ルーサンス名誉教授が提唱し精力的に研究され「心の資本」と呼びます。
 それが、自分で道を見つけ(Hope)、自ら前に進み(Efficacy)、困難にも立ち向かい(Resilience)、常にポジティブなストーリーで現実を捉える(Optimism)というスキルで、いずれも訓練や学習や経験によって高めることが可能なのです。読み書きや自動車の運転のように身につけられるものなのです。この4つのスキルは頭文字をとって「HERO」と呼ばれて、とってもうまくできています。
 大事なのは、「持続的な幸せはスキル」であり、誰でも高められるという点です。
 そして、我々は、スマホアプリによって、このHEROになる力を身につけられるのです。
 スマートフォンは、30億人を超える人に普及し、常に携帯される特徴を活かして、米国では生活習慣病などへのスマホアプリ使った介入が、医薬品と同等の効果があると見なされ、FDA(米国商品医薬品局)が承認されています。いわばスマホアプリによるクスリです。
 病気にならなくても、健常な人をもっと幸せにすることを助けるスマホアプリがあってもよいはずです。この大きな可能性が実証されました。

 実証に協力いただいた下記の会社を含む4300人を超える人たちに改めて感謝したいと思います。コクヨ株式会社、住信SBIネット銀行株式会社、株式会社第一生命経済研究所、株式会社電通、東京ガス株式会社、東京ガスiネット株式会社、名古屋鉄道株式会社、株式会社日建設計、株式会社日建設計総合研究所、日本たばこ産業株式会社、日本ユニシス株式会社、日立キャピタル株式会社、株式会社日立製作所、株式会社日立物流、株式会社ブリヂストン、株式会社丸井グループ、明治安田生命保険相互会社、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社、ライオン株式会社、株式会社LIFULL、株式会社リコー など。
 またネブラスカ大のフレッド・ルーサンス名誉教授には、全面的にご協力をいただきました。この場を借りて感謝したいと思います。

http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/11/1115.html

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