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地球規模のソウルフード TEDxKioichoからのアイディア

僕たちは、食を通じて文化を共有し、個人の記憶や感情を呼び起こします。これらの食事は、特定の地域や文化に根差した"ソウルフード"として知られています。しかし、宇宙時代を迎え、僕たちの視野は地球から宇宙へと広がりつつあります。

先日、妻の野上優佳子がTEDxKioichoにてプレゼンおよびパネルディスカッションに登壇した際、こうした地球規模のソウルフードの話題になりました。地球規模、さらには宇宙規模で共有されるソウルフードとは何か、と。


地球の食事と宇宙食

宇宙食は、機能性に焦点を当てられ、栄養価や保存性が重視されます。しかし、宇宙食をただの栄養補給源としてではなく、ソウルフードとして捉え直すことはできないでしょうか。もちろん、地球の食事を宇宙でも味わえるというのは、素晴らしいことではあるのですが。あえて真逆の動き、地球の食事を単に宇宙に持っていくのではなく、宇宙でしか味わえない独自の食文化を創造できないでしょうか。

パネルディスカッションにて、登壇者のひとりの宮田 裕章さんが、地球の食事を宇宙に持っていくこれまでの方向性ではなく、宇宙ならではの食体験や調理工程で生み出される食を地球に持ってくることはできないか、というアイディアを提示していました。

これはとても面白く、無重力状態での調理とはどのようなものか。宇宙飛行士が感ずるという宇宙独特の匂いのような感覚を盛り込んだ食が考えられないか、などTEDxならではのアイディアの拡散が見られました。

ソウルフードの定義

ソウルフードは、地域や文化、記憶に深く根ざした食事です。それは家族の集まり、地域の祭り、個人の思い出といったものとアンカリングされ、僕たちの日常生活に溶け込んでいます。では、地球規模で共有されるソウルフードとはどのようなものでしょうか。文化圏や気候、地理的な区分を超えた、普遍的な味覚や食の体験がそれに該当するのだと思います。

小さな規模の食体験の共有に基づいたソウルフードの定義は、ある意味で簡単というか、シンプルだと思います。家庭の味のようなものです。そして、地域に広げても、食文化的には共通項が持ちやすいと思います。そして、風土に左右される食材という意味でも、地域での共通性も持ちやすいでしょう。もう少し広げて、国としての食文化も大枠として括りやすそうです。また、油の種類なんかでも、オリーブオイル文化圏のような、広い括りも作れるかもしれません。

しかし、地球規模のソウルフードを定義することは可能でしょうか。宇宙人が食べたときに「おお地球味だな」と感じてもらえるような、そんなソウルフード。

最小公約数の探求

地球規模でのソウルフードを探求するには、多様な文化や食習慣の中から共通項を見つけ出すことが必要となります。

例えば、米、パン、麺といった基本的な炭水化物は、世界中の多くの食文化で基本となっています。これらの食品は、地球規模でのソウルフードの候補となり得るかもしれません。

専門家の方なら、他にもいろいろと思いついてくれるかもしれません。

地球規模の味

地球規模のソウルフードを考える際、地球環境そのものが提供する味覚を考える必要がありそうです。太陽の光、土の養分が生み出す植物=野菜の味は、地球ならではのものかもしれません。これらは、宇宙的視点から見れば、地球特有の味と言えるのてはないでしょうか。なぜなら、地球という土塊に根差したものだからです。宇宙食として地球のソウルフードを考える際、これらの要素をどのように取り入れ、再解釈するかが重要なポイントになるのかもしれません。

地球と宇宙をつなぐソウルフードは、私たちの食文化を根本から再考させる機会を提供してくれます。宇宙時代の食は、地球上の文化や記憶を反映しながら、新しい味覚の地平を切り開く可能性を秘めています。この広大な宇宙の旅の中で、私たちは新たなソウルフードを創造し、それを通じて、地球という共通の故郷を再発見することになったら面白いですね。

共有と多様性のバランス

地球規模のソウルフードを考える中で、世界各地の食文化の多様性を尊重し、その中から普遍的な要素を見出していけるかもしれません。地球の多様な食材や調理法、食事の習慣は、異なる文化間の架け橋となり得ます。それは、宇宙における食文化の設計においても重要な指針となりそうです。

宇宙食の未来

宇宙食の未来は、単なる栄養補給の手段を超え、文化的な意味を持つのでしょう。宇宙環境に適した、新しい食材や調理法の開発は、地球上の食文化にも新たな刺激を与えるかもしれません。宇宙での食事体験が、新しいソウルフードとしての地位を築く日はそう遠くないでしょう。宇宙世紀の食文化です!

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