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この2年間犠牲を強いられてきた若者たちへのバタフライ効果の闇

個人的には「いつまで続ける気なのか…」と呆れていたまん防が、3/21の期限で全面解除されるらしい。何はともあれよかった。

コロナに対する意見は、基本的には2020年の最初の緊急事態宣言を除けば、終始一貫して「コロナ共生・経済優先」派なものですから、コロナ脳の方はお読みにならない方がよいかと思います。



今年の1月下旬以降、政府の有識者会議で重点措置の拡大や延長に反対している大阪大学の大竹教授の言い分が真っ当である。

大竹教授も言っているが、とにかくこの2年間の一番の被害者は若者たちである。特に、18歳~20代前半の層は進学や就職にも影響を受けた。運よく就職したとしても「コロナだから」という有無を言わせない理由で給料だってあがっていない。コロナを理由に解雇された人も大勢いるだろう。

いつだっか、公明党が選挙対策的に言い出した「18歳以下子どもへの給付金」だって、18歳以上の若者の窮状は無視された。一体いつまで政府は若者を犠牲にしたいのだろうか。

3月は卒業式シーズンだが、今年卒業した高校生も中学生も、下手すれば、修学旅行も行けず、運時会も文化祭もやれず、果ては部活の大会さえ中止になって、何一つ学校時代の思い出がないまま卒業となった子もいただろう。それだけではない。友達との他愛のない会話や共に過ごす時間を奪われ、振り返ればとても貴重な「何気ない日常」が失われてしまった

この2年間、彼らはコロナ禍というよりもコロナ脳の政府によって、今までの世代とは全く異なる学校生活を強いられたことは間違いない。ウイルスのせいじゃない。それを強いたのは大人たちである。

卒業式の定番ソングとして歌われるレミオロメンの「3月9日」という歌がある。

学校生活での人とのつながりとは、この歌詞で歌われているように「(誰かが)まぶたのうらにいる(と信じられる)」ことです。物理的に離れていてもそれは一人ぼっちであることと同義ではない。しかし、それは互いにリアルな交流があってことのもの。

にもかかわらず、コロナ禍の子どもたちは「瞳を閉じれば誰もいない真っ暗闇」しか与えなかった。むしろ目隠しをされて手枷足枷はめられて牢獄に閉じ込められたようなものだ。社会や大人たちの責任は重い。出会いも交流も思い出も自由さえ奪ったのは大人たちだろう。

コロナ脳の飲食店いじめも度が過ぎていた。1356店が閉店の憂き目にあった。

1356店の閉店は当然そこで働く若者達の雇用を奪うだけではなく、その店に酒や食材を卸す取引先の売上減少にも影響を与え、そこの雇用さえも奪った。閉店ともなれば大家も店子を奪われることになる。 大勢の人々の交流の場を奪い、愚痴を吐き出す場を奪い、若者たちのデートや出会いの場を奪い、お父さんたちの束の間「一人になれる居場所」をも奪った。

経済的損失の連鎖を生んだだけではなく、人のつながりや憩いの連鎖も断ち切った罪は大きい。チェーン居酒屋でなくても外食産業全体に及ぼす影響も大きい。夢を抱いて開業した店を閉めざるを得なくなった若者も多い。何より食事を外食に委ねている単身独身者達や夜通し働く物流ドライバーにとっては、日常の食事インフラを奪われたようなものである。

これだけの大きな犠牲を強いてまで飲食店の休業時短などする必要があったのか、と疑問でしかない。そして、その効果検証結果すら一度も公開されていない。

都知事の時短要請に従わなかったグローバルダイニング社に対する「明らかな行政によるいじめ・嫌がらせ」としか思えない愚かな所業もあった。大体、この2年間に時短に従わなかったグローバルダイニング社の店でクラスターなんて発生したんでしょうか?

何より、飲食店の時短や酒類の禁止は、若者の恋愛機会そのものを奪った。それについては東洋経済オンラインに記事を書いた。

コロナによって11万組婚姻減とか言われているが、むしろ減るのはこれからの4年。コロナが婚姻を減らしたのではなく、飲食店いじめを筆頭にコロナに対する様々な措置が婚姻数の減少につながる若者の恋愛機会の喪失を招いた。恐ろしいのはこれから。

少子化だなんだかんだと言いながら、少子化を促進しているのは政府の方だ。


挙句の果てに、このニュース…。本当に呆れる。

勿論高齢者で貧困に苦しむ人はいるだろう。が、自粛などで本来苦しまずに済んだ若者を追い込んだ方が深刻である。いつまで高齢者ばかり見ているのだと言いたい。というより、そもそも当の高齢者本人たちがそんなことを期待しているんだろうか。「俺達はいいから若い人たちをなんとかしてやってくれ」という高齢者だっているだろうに。

岸田首相は「留学生はわが国の宝だ」などと言ったらしい。

冗談ではない。国の宝はこの国の若者たちだ。日本の若者達は、高齢者や外国人留学生のための奴隷ではない。


これだけ羅列しただけでも、「なんなの、この国の為政者たる爺さんたちは…」と思わざるをえない。与党だけの問題じゃない。どうでもいい反対意見しかいわない野党の爺さんも同じ穴のムジナである。そして、そんな爺さんたちと一緒になってコロナを煽り続けたマスコミも、それに乗せられて自粛警察などという愚かな行動をした大人たちも同罪だろう。

政治家だけではなく、多くの大人たちは(自戒も込めて)自分達の行動や言動が、いかに若者たち・未来を担う世代たちへのバタフライ効果になってしまうかを考えるべきと思う。


後だしジャンケンだといわれるのもなんなんで、過去に書いた記事も貼っておきます。

2020年4月に書いた「8割おじさん」への疑問記事。

2021年1月に書いた飲食店時短に対する反対記事。

2021年3月に書いた居酒屋いじめが少子化になるという話。

2021年5月にはあきれ果てて素直な心情を吐露した記事も書いた。


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