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世界一になった中国ゲーム「原神」のデータと中国での評価とは

今日は久しぶりにゲームの話題です。

「原神」ってご存知ですか?9月28日にリリースされたゲームで大ヒットしています。日本でも流行ってると聞きました。

懐かしの秋葉原がジャックされてるとは感慨深い。

僕はスマホとiPadでけっこう遊んでみたのですが、とっても面白いです。幻想世界を冒険するゲームで、ストーリーが面白いし、キャラクターも映像もめちゃめちゃキレイでレベルが高い。マップを移動してるだけで楽しいゲームなんてスマホでは初めてかも。

そしてビジネスとして成功しています。おなじみのSensorTowerのデータによると、9月28日の発売から30日間で2億4500万ドルを獲得、最強のゲームとして君臨していたテンセントの「王者荣耀」を抜き、30日間での世界最高収益のモバイルゲームになりました

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リリース開始早々でのこの数字は驚異的です。各国市場別に見ると、中国が33.5%、日本が24%、米国が18.3%。 海外市場での数字が特にすごく、合計約1億6,300万ドル、全体の66.5%を占めています。 

今では中国発のゲームは海外をも席巻してますが、最初から海外で、しかも日本でこんなにヒットしてるのは珍しいです。

ただ、中国ではこのゲームについての評価は賛否両論の感じでした。

高く評価されている点は、ゲームのクオリティーや面白さへの肯定はもちろん、海外市場で高く評価されていることへの満足もたくさん見かけます。

しかし批判的な観点も多いです。その理由もいくつかあり、例えば課金しなければなかなか進まないとか、欲しいものは課金しても全然当たらないなど。ゲームバランスと金儲けが見え隠れするところへ不満が多いです。

他にも先入観で判断している人が多いです。その理由も、日本の誇るゼルダのパクリと揶揄されている点。「海外のユーザーや専門誌がパクリゲームにそんなに高い評価をあげなくていい」、「パクリゲームで海外進出はありえない恥じだ」と言った意見で炎えています。

ガンマデータの調査によると、15.3%のユーザーがパクリや権利侵害などの理由でゲームをボイコットするそうです。ただ、モバイルゲームだから家用ゲーム機とはコアユーザーも異なり、任天堂からも特に何も主張されなかったそうで、その辺の騒ぎが少し落ちついてます。(2020年11月10日時点、もし何かアクションなどがあったら教えてください)

ゼルダ大好きの僕ですが、個人的にはパクリとは感じませんでした。冒険ゲームなので多少似てる操作感や演出はありますが。

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ただ、これ課金しないと無理ゲーじゃんってとこは同意ですね、結局無課金で挫折しました↑

ちなみに各地域ごとに課金価格は違っていて、日本のは中国のよりちょっと高く、ヨーロッパはさらに高く設定されています笑。過去のユーザーのデータや市場情報をもとに判断していると言われています。

この「原神」は相当コストをかけた大作です。「米哈游(miHoYo)」のCEO「刘伟」氏はインタビューで「2017年1月に抽選会が行われてから正式に発売された2020年9月まで3年半以上の時間をかけ、このゲームの開発には1億ドル以上の費用がかかっている」と語っています。

優秀なチームがどんなに準備しても成功するとは限らないと言われるゲーム開発に大金を投じるのはリスクが大きいですが、成功したときのリターンはとてつもない。さらにその額も年々上がっており、2015年と比較すると2020年上半期の中国の海外自社開発ゲームの収益は約3倍となっています。

中国国内市場は成長が一段落したことと、競争が激しすぎることから、中国ゲーム企業は海外市場に注目するようになりました。市場調査機関のNewzooは2020年の世界のモバイルゲーム市場は772億ドル、年率13%の成長率になると予測。今や中国のTOPゲーム企業たちが海外を狙うのは当たり前となっています。

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これもSensorTowerのデータで2020年上半期のTOP10。中国ゲームが多数ラインクインしてますね。

中国ゲームの強さについては以前noteで詳しく紹介しました↓

ちなみに、このゲームはPUBGやHonor of Kingsのように誰かと組まなければ進められない、または一人プレイでは面白くないといったものではなく、一人でも十分楽しめます。日本で人気になったのもこの辺りにヒントがありそう。

そして、僕も周りで一緒に遊んでくれる人は未だに見つからず一人で遊んでます。

(参考資料)


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