独りなのに、大勢。遠いけれど、近い。~ 一言切り抜きfrom日経#190 + 好きなラジオ番組の裏側の話。
日経から素敵な一言を切り抜くこのnoteは、なんとなく、日曜日の朝に書くのが一番しっくりきてる。
コーヒーを飲みながら。時間に追われることなく。
ラジオを聴きながらだと、なおrelaxして書ける。日曜日のこの時間のお気に入りは、J-waveの「across the sky」。女優の玄理(ヒョンリ)さんがナビゲートする番組。これを聴きながら今日は書いてる。
まさに、ラジオについて。今年のバレンタインデーの日経朝刊、文化面に素敵な文章が載っていた。ジャーナリストの内田洋子「独りに付き添うラジオ」より一言切り抜き。
序盤に書かれた、このラジオの魅力を言い当てた文章にすっかり共感してしまった。
声だけの優しさ。
声だけだから、聞き手がわかるように噛み砕かれているからだろうか。
余白の自由さ。
絵がないから聞き手が想像できる余地がある、と言って仕舞えば、あまりにも陳腐だが、いい感じの声のパーソナリティを見つけたら、どんな人が話しているのか、その顔や人柄を想像する。
そして検索してみたりする。声から入ると、声からのイメージ予想と顔が全然一致しない方が多い。けど、声から入った方が、ビジュアルからの先行イメージに左右されるない分、性格や人柄が理解できるような気がする。
どこでも聴ける、その自由さも、そのまま自由を演出してくれているかもしれない。
コロナの中で、ラジオを聞く人が増えているのもよくわかる。SNSでは得づらい、優しさの中で、情報をとることが出来る。
全文もぜひ。こちら。
さて、ラジオについての点と点を結んでみたい。
話を冒頭の番組、across the skyにつなげてみる。
僕は好きなラジオ番組が3つある。基本車で聴いているが、
平日の朝の通勤は、住吉美紀さんがパーソナリティーを務める東京FM「Blue Ocean」。住吉さんのテンションにあやかって朝を始められる。
平日の夜の帰宅時は、これも東京FMだが「Tokyo Slow News」。世の中のニュースの深いところを知ることが出来るし、音楽もいい。調査報道グループ「フロントラインプレス」というジャーナリストネットワークから情報が提供されるスタイルも面白い。
そして、日曜の朝は、J-waveの「across the sky」。
はじめ聴いたのは3年前かな?このときは、このパーソナリティーの玄理さんのことを存じ上げず、声が素敵で、話し方が柔らかく、世界のことをわかりやすく取り上げつつも遊び心あり、英語も流暢で、この知性あふれるこの人は誰だろう?!と思って検索した。
そして。そのときは、もちろん、まさかそれから2年後に、自分がこの番組に出演させてもらうとは思ってもいなかった。
出させてもらったのは、このプロジェクトのことを取り上げていただいたから。
2つの国のお米で作ったおむすびで、その2つの国を結ぶ、United Rice Ball。
世界をつなぐ、Across the skyの番組にぴったりだから取り上げていただいたんだと思う。
1回目は、2019年に、スペイン米x日本米で行っていて、
2回目は、2020年9月26日、タイ米x日本米で。
その直前の9月20日日曜日に、スタジオにお邪魔した。
「多分、玄理はおむすびを実際に食べたいと言うと思います。食べられないでしょうか?」とのスタッフの方からオーダー。
それはもちろん食べて欲しいので、イベントに先駆け、自分で作って持っていった。
この、2つの国のお米を入れたキットで、レシピ通りに作って持っていく。
当日に持っていったものではないが、作るとこうなる。
右側がスペイン米x日本米の塩むすび。スペイン米を生米のままオリーブオイルで炒めてから、日本米と一緒に炊いて、塩で握る。
左側がタイ米x日本米の塩むすび。こちらは、タイ米を先にハーブと一緒に茹でる。そして、炊き上がった日本米と混ぜてから、塩で握る。
これをスタジオに持ってって、プロジェクトの説明をしつつ、玄理さんに食べてもらった。
今考えれば、いや、よくもまあ、そんな恐ろしいことを食の素人がやったもんだと思う。
しかし、仕方がない。このプロジェクトのレシピ開発をする「つむぎや」のお二人は、松本と鶴岡でお店を始められたから、東京にいない。
スタジオで食べてもらう時の緊張感たるや。喋るよりも、そっちが緊張した。僕が作った2カ国米おむすびを口に運ぶ玄理さんの手は、スローモーションに見えた。
「おいし〜い!」と食べた瞬間に言ってもらえ。
「一口で、タイの(ではないけど、ラオスの、と言ったかもしれない)朝の屋台の食堂にトリップした!」と流石のコメントで、ほっとした。
好きなラジオ番組に出させてもらって、ほんと感じいいなとずっと思ってたパーソナリティーと目の前で喋る。なんとも、ありがたい体験だったのだが、
その現場を生で見て。素敵な番組である理由がわかった。
玄理さんが、頭が良くてチャーミングな方だと言うのはもちろんなのだけど、それだけではなかった。
スタッフの方々の、雰囲気の作り方が、半端なく素敵だった。
明るく。冗談を交えつつ。玄里さんを盛り上げる。
かつ、運営、段取りが緻密。
その空気が目に見える。
気持ちよく、その空気を吸って、玄理さんは楽しさを電波に乗せて、リスナーの元に届けていた。
僕は、仕事柄、トークセッションに登壇することもあれば、そのファシリテーターをやることもあれば、その裏側のプロデュースをすることもある。その3者の立場の経験があるから、わかる。
裏側の空気は、確実に、その露出の空気とリンクしている。
それは、どんな仕事も同じだと思う。お店も同じだろう。会社も同じであろう。経営の空気。その方々が発する空気が社員を通じ、プロダクトや社外の広告など含めて、伝播していく。
世の中Appleの喩えが多くてあんまり好きではないが、macの中の基盤が美しくなるようにSteve Jobsが指示しているのも同じだろう。
雑誌の切り抜きで取っといたのだけど見つからないから貼れないがこう言う言葉を思い出した。
「裏大なれば、表大なり。」
across the skyの現場の方々に、裏、の大切さを教えてもらった、大切な1日になった。
様々なことがなかなか難しい今。今こそ、裏を、大切にすべき時だと思う。
radikoなら、全国からタイムフリーで聞けるから、その裏側に思いを馳せながら、across the sky、ぜひ聴いてみて欲しい。
多分。あらゆる職種の方にとって、勉強になると思う。
p.s. ちなみに、おかげさまで、イベントはこのように大成功に終わりました。↓