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性犯罪の前科を持つ教員が、二度と教壇に立てなくなりそうです。 保育現場はそのままでいいのか? #保育教育現場の性犯罪をゼロに

子どもたちの大切な学びの場、学校。

信じ難い、というより信じたくないことですが、現在の日本の教育現場は性犯罪の温床になっています。

統計データや各種研究(※)で性犯罪、特に小児わいせつは極めて常習性・再犯性が高いことが明らかになっていますが、日本の法律(教員免許法)では教員は強制わいせつで逮捕されても3年で職場に復帰できます。

※ : 法務省の調査によれば、性犯罪者の前科を調べたところ、過去に子どもに対する性犯罪の前科がある者は84.6%に達しており、アメリカの研究等では1人の性犯罪者が生み出す被害者数は平均380人と推定されている。


相次ぐ子どもの性被害を受けて、認定NPO法人フローレンスは7/14に記者会見を実施しました。小学生の娘さんが担任教師に性被害を受けた親御さんにもご登壇いただきました。

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親御さんは、会見で涙ながらに制度改正を訴えました。

「他の子もみんなされている、嫌だなと思っても、恥ずかしい、言ったら怒られるかなと思って親や周りの大人に言えなかったとのこと。子どもたちの幼さや純真さにつけ込み、多数の子どもに繰り返しわいせつ行為を行う、あまりにも悪質で卑劣な行為。娘を担当したこの元教諭が他県で再び教壇に立つようなことがあってほしくないですし、小学校だけでなく、教育保育の現場すべてに携わってもらいたくありません。過去の性犯罪歴を期間の定めなく開示し、1度の小児わいせつ行為で二度と教壇に立てないようにしたいです。」


後日、森法務大臣に制度改正を切望する皆さまの声を届けてきました。


あれから矢のように時間が過ぎ、約1週間。こんなニュースが飛び込んできた。

萩生田光一文部科学相は22日の衆院文部科学委員会で、児童生徒へのわいせつ行為で教員免許が失効しても3年後に再取得を可能としている教員免許法を改正する方針を示した。「私の責任で、できるだけ速やかに法案を提出することを念頭に進めていきたい」と述べた。


仕事中だったんですけど、本当にこんな(↓)感じになりました。


ここに至るのに、関係各位の地道な努力と、そして切実な想いがあったと思います。心から感謝と敬意を伝えたいです。

子どもたちを守るための、大きな、本当に大きな一歩になったはずです。


ただ、喜んでばかりもいられません。

保育現場は、まだ何も変わっていないんです。

今年6月にベビーシッターマッチングサービス大手企業の登録シッターが、派遣先の子どもに対する強制わいせつ罪で逮捕され大きな問題になりました。


児童福祉法では、保育士はわいせつ行為で捕まっても2年で復帰可能ですし、ベビーシッターに至っては未だになんの規制もありません。

「教員の規制は強化されるけど、保育士・ベビーシッターはそのままで!」なんてことがまかり通っていいはずがありません。

児童福祉法、改正待ったなしです。


そして、保育・教育の採用現場が性犯罪で処罰を受けた者を現場に入れない徹底した仕組みが必要です。

認定NPO法人フローレンスでは、性犯罪歴のある者を保育教育現場に立ち入らせない仕組みを整えるはじめの一歩として保育教育従事者が「無犯罪証明書」を取得できる仕組み「日本版DBS(Disclosure and Barring Service)」の創設を求めています。

この機を逃さず、引き続き頑張っていきたいと思います!


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