組織の強度を高めることの重要性

(※ 最近LayerXの経営をしていて、あらためて「組織の強度の重要性」を再認識することが多いです。それに対する一連のメモです。メモ的に書いてあるので、読みにくい部分があるかもしれません。)

戦略だのポジショニングだの小難しい話の前に、自責思考と執着心を組織に植え付けるほうが、会社は伸びる。その上での正しい戦略とポジショニングがある。

自責思考や執着心は初期においてはカルチャーの問題でもあるが、組織が一定サイズを超えると仕組みの問題に変わってくる。一定サイズを超えて自責思考と執着心を作り出せている会社は目標設定、中間指標の置き方や行動のチェックリスト等の会社のリズムや仕組みが、自責思考と執着心を引き出す

この仕組みを作っている最高峰の会社はキーエンスだと思う。ルールを守らせるルールが組織の強度を高める。


補足:「最適レベル」と「機能レベル」の話

最適レベルとは、「他者や環境からのサポートによって発揮することができる、自分が持っている最も高度なパフォーマンスレベル」のこと。機能レベルとは、「他者や環境からの支援になしに発揮することができる最も高度なスキルレベル」のこと。

良い組織は仕組みで「最適レベル」を高くできている会社。具体的には目標設定、中間指標の置き方、ナレッジシェア、行動のチェックリストとモニタリング機構、会議体、営業資料のフォーマット等


事業がうまくいかない、成長が停滞してきたとき、「マーケットが悪いのか?自社のオペレーションの強度が低いのか?」はよく話題になる。マーケットの問題か、内的なオペレーションの問題かは永遠に判断がつかない。

このときに気をつけたいポイントは、何をやるか、よりもどうやるかのほうがコントロールしやすいし、結果に結びつきやすいということ。なので基本的に打てる手は限界まで強度を上げることである。雨が降っても自分のせいと考えるような自責思考と成功に対する執着がこの強度を担保する。ただし経営者としては頭の何処かでは「成果の天井は何をやるかで決まる。」という冷静な感覚も併せ持っておく必要がある。

やりきれてる組織を作れてる場合においては、失敗や停滞は100%マーケットの責任、リーダーの意思決定ミスと断定できる。そうなると正しい撤退判断、方向転換ができる。その結果、正しいマーケットの事業を残せるという順番で会社の効率性が高まっていく。

マーケットというと広い表現になってしまうけど、一時が万事、例えばその施策の方向性でいいの?そのアプローチでいいのか?という施策レベルでの最小単位でもこのフィードバックがかかる。

意思決定の精度が高まるのではなく、淘汰的な意思決定が洗練されていくという感覚。正しいものを精度高く選ぶのではなく、迅速な撤退・方向性切替と淘汰により正しいものが残されていく。そのためには強い組織があればいい。そしてそれを作るのが一番難しい。

《あわせて読みたい記事》


いいなと思ったら応援しよう!