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自販機にエンタメ感をプラス 減少する果物消費の復活期待も

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

インバウンド観光客が完全に復活してきており、町中でもコロナ前のような活気が見られます。歩きながら街を散歩する動画でとるVlog(ビデオブログ)の様子も普通の光景になりつつあります(個人的には映り込みたくないのでものすごい避けますがw)。

海外の方々からすると日本にはここにしかない珍しい光景が多く存在するようで、ウォシュレットトイレの蓋が自動で開いてびっくりした!とか、自販機がたくさんあって種類も豊富ですごい!などと言った感想もよく聞きます。

実は日本は「自販機大国」とも呼ばれており、その普及台数は人口や国土の面積比で世界一です。現在、約270万台の自販機が全国に設置されており、その用途は飲料用が8割超となっています。最近では缶ジュースのみならず、生搾りオレンジジュースの自販機なども増加しており、味わいのみならず見た目のエンタメ感も重要な要素です。

マシンに描かれたオレンジの断面がみずみずしさを感じさせる。現金やQRコード決済で350円を支払うと、マシン内部に積み上がったオレンジが転がり始める。45秒後、280ミリリットルのカップに入って出てくるジュースは水や砂糖を使わず、粒感を残したオレンジそのもの。濃厚な味わいだ。

マシンのサイズは高さ2メートル弱、横幅1.2メートルほどで一般的な自販機と同程度。鮮度を保つため4〜5日ごとにオレンジを補充する。最大600個のオレンジを収納できるが、販売データを細かく分析し補充する量に反映し、廃棄を減らしている。

日経電子版

私の近所でも駅前にIJOOZの自販機が設置されまして、早速試してみました。

IJOOZの生搾りオレンジジュース自販機

まず、見た目がすごいですね。自販機の中にホンモノのオレンジがギューギューに入っている姿は、かなり目を引きます。そしてキャッシュレスかつ1種類しかないので購入も極めてシンプルです。画面に出ているQRコードを読み取って決済したら、すぐに製造が始まります。上から1つずつオレンジがコロンと落ちてきて、プレスされていきます。搾りたてのジュースが下に流れる様子もよく見えます。4つプレスが終わると完成です!最後はコップの上にフィルムが圧着されて出てきます。

値段は350円と缶ジュースよりは高いですが、街のジューススタンドなどと比べると割安なのではないでしょうか。搾りたての味わいの良さを考えると、また通りがけに注文すると思います。

オレンジ以外にもリンゴジュースバージョンも展開し始めているようです。また、自販機ではないですが、スーパー内にパイナップルの自動カット機を置くところも出てきたようです。

生搾りオレンジジュースの自販機はミー・グループ・ジャパン(さいたま市)が設置する。本業は証明写真撮影機の製造販売だが、食品事業を始めるにあたり「まず飲料で最も消費されるオレンジジュース販売機を手がけることにした」(和田浩二副社長)。
(筆者略)
7月からはリンゴジュースを60秒で作る販売機の設置も始めた。リンゴを機械が自動でつぶし、皮や種を除いてカップに注ぐ様子が見えるという。東京や埼玉を中心に24年中に100台を設置する見込みだ。

食品スーパー、ヤオコーの和光丸山台店(埼玉県和光市)は客が買ったパイナップルをカットできるオランダ製のスタンドを設置する。約20秒で葉や皮を除いて実を縦に8等分する。子連れ客や年配客など幅広い層が使うという。

ヤオコー生鮮部の徳田安宏青果担当チーフバイヤーは「年間を通じて扱うパインの売り上げを伸ばすのが導入の狙い」と話す。

日経電子版

実は、家庭での果物の消費は減り続けているとのことです。総務省の家計調査によると、22年に1世帯(2人以上)が買った生鮮果物の量は10年前と比べ20%少なく、特にオレンジは932グラムと60%減少しています。

日経電子版、前述の記事中より引用

自販機やカット機など、見た目にも面白くエンタメ感のあるものは、人々の注意を惹くため新たな需要の創出に役立つかもしれません。変わりダネとしては、以下のようなものもあるようです。ちょっと見てみたいですね。

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※ タイトル画像は筆者撮影

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