人とロボットが共生する世界に必要なこと
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
最近ショッピングセンターなどの大規模施設にいくと、自動運転でウロウロしながら警備をしているロボットを見かけます。ファミリーレストランにおいても配膳ロボットが注文した品を持ってきてくれるような光景も目にします。
昔SFで見たような世界が現実化しているようですが、特に日本は労働人口の減少に伴って今後さらにフロントラインワーカーの人材不足に悩まされることになるでしょう。このようなロボットの活躍の場は想像以上に広がっていくのかもしれません。
日本以外でもこのような働くロボットを目にすることはあるのですが、逆に国内でしか見かけないこともあります。それは擬人化です。つまり、ソフトバンクのPepperにハッピなどのコスチュームを着せたりして、ロボットをあたかも人に近づけようとする行為のことです。
このようなアニメ化、擬人化などは日本を筆頭に東アジア全域で受け入れられる土壌があるように思います。道路工事を示す看板においても、アメリカやヨーロッパでは黄色に黒色の言葉で「注意!(CAUTION! )」とだけ書かれていることが多いですが、香港や韓国などでは人が滑って転びそうな絵がそえられていたり、工事の人がお辞儀をしている絵が描かれていたりします。言語と非言語のバランスというのでしょうか。文化的な背景の差を感じます。
先日ニュースを見ていたところ、面白い研究を知りました。自動運転車に「目」をくっつけて、歩行者とコミュニケーションをとろうという試みです。
まず、見た目が最高ですね。自動運転車なんて怖いという印象を一変してくれそうな愛嬌のある見た目です。それだけでなく、この目が動く(視線の提示)ことで歩行者に対して「あなたのこと、気づいてますからね!」というシグナルを送るとのこと。たしかに2tほどある巨大な物体が自分に向かって近づいてくること自体、危険を感じざるを得ない体験だと思います。しかし、チラチラとこっちを見てくれていたら安心度が高まるかもしれません。実際の実験では、危険な横断を減らせる可能性があることが確認できたそうです。
アニメや漫画は世界に誇る日本文化だといわれますが、その源流とも言われるのが国宝「鳥獣戯画」です。近年行われた東京国立博物館での特別展を見に行きましたが、大変な人気で混雑していました。みんな大好き鳥獣戯画ですね。
今後の自動運転車やロボットが身近になっていく中で、お互いが気持ちよく共生するためのヒントとして「擬人化」のような非言語コミュニケーションの進化があるのかもしれません。
---------
みなさまからいただく「スキ」がものすごく嬉しいので、記事を読んで「へー」と思ったらぜひポチっとしていただけると飛び上がって喜びます!
タイトル画像提供:iARTS / PIXTA(ピクスタ)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?