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Z世代の特徴とキャリア観。次世代人材のポテンシャルを最大限引き出すには。

皆さん、こんにちは。今回は「Z世代」について書かせていただきます。

今回引用した以下の記事にある中高生のような事例に驚くと同時に、Z世代、α世代のデジタルリテラシーの高さとそのスキルの活用方法には無限の可能性があると感じます。

「リスキリング」がかつてない盛り上がりを見せている今、大人にデジタルスキルを再教育することの重要性が増していますが、幼少期からスマートフォンやパソコンなどと接する時間が長い子どもたちの世代にとっては、「デジタル」は大人以上に身近なもので、触れることや活用することに一切抵抗がありません。

この世代が社会に出る時、彼らは何を重視し、何を実現しようとしているのか。Z世代に選ばれる企業になるにはどんなことを意識しなければいけないのか。詳しく見ていきます。

■Z世代の特徴

記事には、以下のような特徴が書かれていました。

社会を動かし始めた若い世代は「Z世代(1995年~2009年生まれ)」や「α世代(10年~24年生まれ)」と呼ばれる。生まれた時からデジタル端末に接しており、オンライン上での活動にたけた世代だ。世界中のニュースにすぐにアクセスできることなどから、社会への問題意識も高い
デロイトトーマツグループの21年の調査によると、Z世代が「最も懸念している事柄」は気候変動などの環境問題だった。ダイバーシティー(多様性)や富の分配の不平等への懸念も大きかった。
起業家精神が高いことも特徴だ。SNS(交流サイト)やスマートフォンアプリを通じて起業のための知識を学んだり、仲間を探したりすることも比較的簡単にできる。α世代を提唱したオーストラリアの社会アナリスト、マーク・マクリンドル氏は「α世代のロールモデルは起業家やインフルエンサー。大企業で働くよりも、自分の個性を生かした活動や起業などを通じて、社会に影響を与えたいと考える人が多い」と指摘する。

よく言われますが、Z世代は、生まれたときからすでにインターネットやデジタルデバイスが存在しており、「デジタルネイティブ」、「スマホネイティブ」である点が大きな特徴として挙げられます。

それ以外の主な特徴は以下の通りです。

  • 特徴①社会への問題意識が高い。国内外問わず、環境問題や貧困、人種差別など、社会問題への関心が高く、何か自分が行動したいと思っている。

  • 特徴②SNSの利用頻度が高く、自分の考えを発信することに抵抗がない。SNSでのつながりをリアルでの人間関係と同じように大切にしている。

  • 特徴③画面越しにあらゆる人(国籍、言語、ジェンダーなど)を見ているため、多様性に慣れている。あらゆる人や変化に対して「寛容」であり、多様な価値観や考えを尊重できる。

  • 特徴④タイムパフォーマンス(略してタイパ)を重視する。コンテンツ過多の環境にいるため「かけた時間に対する満足度」が大事。(ドラマや映画の早送り視聴なども当たり前)

  • 特徴⑤リアリストで、モノ消費よりもコト消費を重んじる。身の丈に合った生活を楽しむリアルな世界観を好み、商品を所有することよりも、それによって得られる“体験”に価値を見出す消費傾向を持つ。

  • 特徴⑥クリエイティビティーがあり、編集能力にも優れている。デジタル環境に囲まれてきたので、主体的に作り手となる経験が豊富。

  • 特徴⑦周囲からの見られ方を気にしている。SNS社会で育ってきたこともあり、周囲の目を気にする分、同調思考も強く、周りへの共感能力にも優れている。

  • 特徴⑧多面性を持ち、場面に応じて自分のキャラクターを使い分ける。日常生活の中でのコミュニケーションチャネルが多様化し、匿名でのコミュニケーションも可能なことから、自分の所属するコミュニティごとにそれぞれ違う「自分」を持っている。


いくつか特徴を挙げてきましたが、「Z世代」と一括りにしてステレオタイプに当てはめるつもりは一切ありません。あくまで傾向であって、Z世代に限らずどの世代であっても、考え方や価値観、行動パターンなどは人それぞれであることが前提です。

「デジタルネイティブ」「ソーシャルネイティブ」であることは、この世代の最大の強みであり、たとえばあらゆるデジタルデバイスを触りながら、大人が一生懸命時間をかけて習得するようなことでも、自然と日常生活の中で当たり前のようにできてしまいます。日常的な情報収集や友人とのコミュニケーションもSNSを通じて行い、不特定多数のコミュニティに参加することにも慣れているため、あらゆる形で世の中の人との接点を持つことができます。

情報の「検索力」や「収集力」があり、デジタルコンテンツなどの「編集力」も、自分なりの感性を大事に「表現する力」も、さらには自分の発信に対して「共感を持ってくれる人や応援してくれる人を増やしていく力」まであります。

インターネット全盛の時代に育ったこの世代が、あと数年から十数年で、世界のビジネスや経済、政治の中心になっていくことが楽しみで仕方ありません。


■Z世代の仕事観

次に、この世代の仕事に対する意識やキャリア観をいくつか挙げてみます。

  • 安定した仕事を求める

→Z世代は、物心ついた時期に東日本大震災(2011)や熊本地震(2016)などの災害に接しています。さらにバブル崩壊後の生まれで、親がリーマンショックを経験していることなどから、社会的に不安定な時代を生きてきたこともあり、仕事やキャリアに対してはやや保守的で、安定志向が強いです。

  • スキルアップ志向が強い

→安定志向でありながらも、いつどんなことが起こってもいいように、自分のスキルを磨き市場価値を高めたいと考えています。比較的、「仕事の幅を広げる」よりも「一つの専門性を磨くこと」を重視する人が多いようです。

  • 社会に役立つ仕事がしたい

→社会問題への関心が高く、働くことを通じて社会貢献につながる仕事や、社会課題を直接的に解決できる仕事を選択したいようです。

  • 自分らしさや個性を活かして、社会に影響を与えたい

→自分の好きなことを追求しながら、それを小さなコミュニティだけではなく、より多くの人たちに向けて発信し、反響を得ることに喜びを感じている世代です。自分の個性やオリジナリティに対する承認欲求も強く、社会に対しての影響度合いが大きくなればなるほど、仕事においてのやりがいを感じます。

  • オープンでフラットなコミュニケーションがとれる職場環境を求めている

→SNSによる「自己開示」には慣れているため、上司や同僚ともオープンなコミュニケーションを求める傾向にあります。さらに、共働きの家庭で育った人が増えてきた世代のため、男女平等の考え方が浸透しています。

  • ガツガツ働くのではなく、プライベートの時間もしっかり確保したい

→ワークライフバランスを重視し、いかに短時間で効率良く働くかを考えています。Z世代はよく競争意識が低い環境で育ったと言われますが、厳しい環境でバリバリと働くよりもプライベートの時間を大切に、楽しく柔軟な働き方を選択したいと考えている人が多い世代と言えます。


■Z世代に選ばれる企業

先ほど挙げたようなキャリア観から見えてくる、Z世代が企業に求めるポイントは以下の通りです。

企業側は、これからどんどん入社してくるZ世代の価値観を受け入れ、それを活かす必要が出てきています。

「これだから今の若者は・・・」と、どの時代もジェネレーションギャップは付き物ですが、世代間の考え方や価値観のギャップが存在することは当たり前です。その中で、お互いが歩み寄りながらそれぞれの価値観に寄り添い、適応していくことが双方向で必要なのです。

さらに、従来の「大学を卒業したら企業に就職することが当たり前」という発想も、就職以外にもあらゆる手段でお金を稼ぐ事例が増えている今、既にZ世代にとっては古い価値観になりつつあります。

(私自身も娘から、「将来は絶対にサラリーマンにはなりたくない」「もっと楽しいことやラクをしてお金を稼げるようになりたい」と断言されています。笑)

いろいろな選択肢がある時代だからこそ、自分のいる会社が、Z世代が定着しにくい組織体質になっていないか、改めてチェックする必要があります。従来のルールや規則、慣習や過去の成功体験にとらわれ過ぎず、“自由”と“裁量”を若い世代に渡し、個人の価値観を尊重しながら、ある程度個別にカスタマイズされた環境を整備していく必要があるのではないでしょうか。


■Z世代の教育の在り方

こうしたデジタルネーティブたちの才能を引き出す教育とはどんなものなのだろうか。無料のオンライン教育講座「カーン・アカデミー」の創設者、サルマン・カーン氏が始めた実験的な学校「カーン・ラボ・スクール」(米カリフォルニア州)はひとつのモデルを示す。
オンライン学習を取り入れながら習熟度別のクラス分けを行い、異年齢の子どもたちがともに学ぶ。「生徒たちは『金曜日のテスト』のためにただ暗記することはない」(カーン氏)。点数による成績評価はせず、わからないことを理解できるよう「乗り越える」プロセスを重視する。テクノロジーの活用で子どもの適性にあった教育を提供できるのが特徴だ。

引用した記事にはこのようにありました。「オンライン学習をどう活用するか」は世界共通のテーマですが、コロナ禍で学校の授業のオンライン化は進んだものの、対面での授業と比較した時のクオリティ格差など、まだまだ課題は多いのが実情です。

これまでの日本の教育は、暗記や記憶するなど“インプット”がメインですが、社会で生きていくのに必要な能力は、ゼロから何かを生み出すような“アウトプット”能力へと変化しています。本来ならば、皆が同じことを同じやり方で頭の中に詰め込むのではなく、一人ひとりの個性や成長スピードに合わせた教育をそれぞれに対して提供することが求められます

それを実現する手段としての、テクノロジーの活用。

日本のZ世代の能力を活かすには、これまでの教育の延長線上の発想では限界があります。「1+1=2」というような、必ず正解があるような教育を受けてきた私たちは、社会に出てから正解も不正解もないような課題にぶつかった時に、どうすれば答えに辿り着けるのか不安になってしまいます。「必ず正解を求める」のではなく、「正解を自分で作り出す」ためには、デジタルネイティブ世代に身近なテクノロジーを取り入れ、活用し、自由に創造することができるような教育に、今こそシフトしていくべきなのだと思います。


■Z世代のポテンシャルを引き出すには

Z世代が社会に出た時、どのように関わり、どのようにポテンシャルを引き出していけば良いでしょうか。これまでの特徴や傾向を踏まえ、ポイントを挙げてみます。

  • 仕事の意味や意義を明確に伝える

→社会貢献意欲の高さから、自分の仕事がどのように社会に役立っているのかを理解できるとモチベーションが高まるはずです。会社の理念や意義を明確に伝え、自分の日々の業務の延長線上に、どんな社会問題解決に貢献できるのかを理解してもらう必要があります。

  • その人らしさや個性を尊重する

→自分らしさを大切にしている世代でもあるため、上司や先輩となる社員が、自分の若い頃と比較してダメ出しをするのではなく、その人ならではの良いところや伸びしろを見つけて、褒める量を意図的に増やしたコミュニケーションを意識すると良いと思います。他者を尊重しながら、自分らしさを追求するZ世代にとって、一人ひとりの個性を尊重した上で自分に合った仕事を任される方が、ポテンシャルを存分に発揮できます。

  • 若い感性やアイディアを積極的に採用する

→Z世代は、学校教育の中で多様性やSDGsに関する取り組みについて勉強してきています。デジタルネイティブだからこそ気づく業務の効率化や、新規事業のアイディアもあるかもしれません。彼らの考えを否定せず、どのように若い感性やアイディアを活かせるか常に考えることが、会社にとっても新しい変化を起こすことにもつながります。

  • 社内の情報はできるだけオープンにする

→平等性や合理性を求める人が多く、情報を隠されることに対して違和感を覚えます。良い情報だけではなく悪い情報も包み隠さず適正に共有していく姿勢が求められます。たとえば自社の経営課題について、若い世代に対してもオープンに開示していくことで、思わぬ解決策を提示されることもあるでしょう。会社の課題を自分たちで解決するという機会を作ることで、会社に対する当事者意識やロイヤリティ向上にもつながります。


転職が当たり前になった今、Z世代は特に、他社の仕事内容や働き方、人事制度や給与面などの労働条件を、常に情報収集し、常に比較しています。もっと自分を評価してくれる会社はないか、もっと働きやすい会社はないかと日々探しながら、このままこの会社にいてもいいのかを考え続けているのです。

Z世代はそれ以前の世代と比較して、そもそもキャリアの選択肢が多く、相談先や社外の人脈も自分で効率的に確保することができるため、転職やキャリアアップについて考える機会が多いだけでなく、実際に行動に移すまでの意思決定期間が非常に短く効率的です。自由な働き方を求めるZ世代は、会社に所属することは選択肢の一つであり、さらに、一社に留まり続けなければいけないという理由も薄れつつあります。

Z世代は、これから社会の中心となっていく世代。
彼らの考え方や価値観に寄り添い、変化に対応していくことは、若くて優秀な人材を採用・定着させていくために欠かせません。

これからの企業の成長を担う若い世代の特徴や傾向を理解することはまず大前提で、それらを活かせる環境を整備していくことが求められています。

次世代のための各企業における基盤作り(採用・育成・定着・企業文化など)は、これから十数年後の未来を想像した時に避けて通れず、今から動き出さないと、若い世代の能力を活かせる会社とそうでない会社の差がこれからも広がっていくことは間違いありません


#日経COMEMO #NIKKEI

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