知らないうちに個人情報が独り歩きしている?(2019.06.24)
6月も残すところあと1週間。Morning Briefingがスタートしてちょうど1カ月が経ったことに驚きつつ、楽しみに待ちわびていた時期でもあります。夏のボーナスです。もうすぐ支給日の方、多いのではないでしょうか。
何を買うか迷うのも楽しみの一つ。私はきのうiPad Proを手に入れました。タブレット端末を取材ツールとして使っている同僚が増えているような気がします。紙のメモと資料を一元的に管理できるなら便利だな、と私も感じているところです。
PC、スマホ、タブレット……デジタルツールとの接点が増えるなか、きょうの日本経済新聞朝刊1面のトップ記事からは少し怖い未来を想像してしまいます。個人を狙い撃ちするターゲティング広告は、いまどこまで進化しているのでしょうか。コンテンツマーケティング担当の渡部が解説します。
Morning Briefingとは
その日の朝、読んでほしいニュースの要点を簡単に要約したもの
ターゲティングは続くよどこまでも
◆キーワード
ターゲティング広告
◆ニュースはなに?
ネットの閲覧履歴をもとに個人の趣味や嗜好を狙い撃ちするターゲティング広告が増えている。個人情報をどのように運用しているか広告各社に問い合わせたところ、回答は得られなかった。
◆気になるポイント
スマホで閲覧した情報と関連する広告が、別のタブレット端末にも表示された――。記者の体験に基づいて書かれたルポ形式の記事はいつも解説しているニュースとはちょっと違いますが、ネットを使う人にとっては他人事ではありません。どのように個人を特定して広告を表示しているのか、アルゴリズムに迫りました。しかし、明確な回答は得られなかったようです。
現状、データを活用するビジネスに国際的な指針はありません。28、29日に大阪で開催されるG20サミットでは、日本が議長国として交渉を加速させていこうとしています。たたき台となる条文案には「国がアルゴリズム(AIなどの実行手順)の開示を企業に請求してはいけない」ことが盛り込まれています。
一方、個人情報を扱う企業にさまざまな義務を課す動きもあります。欧州では昨秋から域内での個人データの利用に厳格な規制を設けました。日本でも2020年以降に個人情報保護法の改正が予定されています。ビジネスを発展させながら、個人情報の濫用には歯止めをかける。双方のルールづくりを同時並行で進めていくのは難しいかじ取りになりそうです。
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