結婚はこれ以上、小さくなれるのかを考える。
Aさん「結婚とは家と家の問題だ!」
Bさん「いや、個人と個人の問題でしょ?」
そんな2つの意見があるとしたら、どちらが年長者の意見だろうか。
おそらく多くの人が、Aさんを年長者だと想像するだろう。
結婚とは「家」と「家」の問題である。
とする考え方は少し前の価値観だ。
親が反対しようと、周囲がなんと言おうと、結婚とはあくまで個と個の話。
本人同士の問題であって、周りがとやかく言うことではない。
それが今の時代の価値観。
だが先週の判決は違った。
最高裁は、またもや夫婦別姓を認めなかった。
つまり、
結婚とは「家」と「家」の問題である。
とした。
判断を下した最高裁判事15人のうち女性は2人。
この構成比からしても、未来に向かった判断とは思えない。
だからそんな最高裁はさておき、ここでは少し未来の話を。
結婚はこれ以上、小さくなれるのか?
今日はそんな話。
■家族親族、御先祖様まで巻き込む「家」の結婚
先ほどからの「結婚は家の問題か、個の問題か」という話は、その「単位」に関する議論だ。
家の問題となると、その単位は大きい。
家族親族、御先祖様まで巻き込んで、家のみんなが認める結婚が良い結婚だとされる。
また、結婚後も家と家のお付き合いが欠かせない。
苗字だって、どちらの家が主導権を取るのか、は大きな問題に発展するだろう。
■結婚単位を小さくした「個」の結婚
そんな「家」単位の結婚を「大き過ぎる」と感じた人が増え、次第に結婚は「個」の問題と捉えられるようになった。
結婚とはあくまで「個」の問題。だから親が認めようが、親族がなんと言おうが関係ない。
家は関係なく、個人と個人の問題だから苗字も分けよう。どちらかの姓を名乗ると、関係のない家族親族を無理やり巻き込んでしまう。
昨今の夫婦別姓も、こう考えれば当たり前の話だ。
結婚に関する議論の潮流は「その単位を小さくしていこう」ということになる。
■結婚単位はまだ大きい?
(最高裁は認めないが)個人単位になった結婚だが、それでもまだ「大き過ぎる」と感じている人は多いのではないだろうか?
例えば定番の結婚式では「一生愛すること」を誓う。さらにそれを周囲に宣誓する。
2人の関係性が変わるかもしれないのに。
離婚するかもしれないのに。
1人の「個」にすべてを背負わせようとする。
個という単位すら、少し窮屈になりはじめているのかもしれない。
しかし果たして、個よりも小さい単位なんてあるのだろうか?
結婚はこれ以上、小さくなれるのか。
それが今すべき、未来の議論だろう。
例えば個ではなく、時間を単位にしてみる。
結婚期間は3年とし、その後1年ごとに更新とする。
なんて時間制結婚もあるかもしれない。
もしくは、僕が普段からテーマにしている、複数との結婚(交際)を認め合う形式だってあるだろう。
まだまだ時代は変わる。
まだまだ結婚も変わる。
前時代に足を引っ張られながらも、私たちは「次の結婚のカタチ」も同時に模索しなければいけない。