ECBがQEを縮小させるもう1つの理由

現在、金融市場で最も注目されるECBの金融政策ですが、確かに9月政策理事会までにQE縮小に向けた何らかの情報発信があるかは注目されています。とはいえ、一部加盟国の国債購入額が未達に終わっていることを捉えて「テーパリングは始まっている」はミスリードです。文中にもあるように、ドイツで買えていない分はフランスとイタリアでカバーしているのが実情であり、そもそも公的部門購入プログラム(PSPP)はそうした柔軟性を認めたうえでのフレームワークと規定されています。しかし、このまま続けていけばさすがに看過できないほど購入金額の国別傾斜が発生するのは確実です。ECBは経済・物価情勢の堅調さをQE縮小の理由とするでしょうが、「技術的にそうせざるを得ない」というもう1つの理由も小さくありません。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-07-06/OSMAFT6KLVR401

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-07-06/OSMAFT6KLVR401

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