SaaSの立ち上げを「未経験の新卒」に任せたら、たった1年で事業が爆伸びした話
昨年リリースしたSaaSが、いまめちゃめちゃ伸びています。
領域としては、建設業界に特化した現場管理サービス。
いわゆる「バーティカル(業界特化型)」かつ、ひとつのサービスに複数の機能をもたせた「All-In-One型」のプロダクトです。
新規事業としてSaaS事業部を立ち上げた当初は、正直まったく売れておらず、月の契約数が0件なんてこともふつうにありました。
それから約1年。いまはなんと、毎月100件以上の新規導入が決まっています。
なおかつ、継続率もかなり高いんです。
正直、ここまでのスピードで伸びるとは僕も予想していませんでした。そこで今回は、立ち上げ〜PMFまでの道のりを振り返りつつ、SaaS立ち上げのポイントをまとめてみようと思います!
不確実性の高いSaaS立ち上げのリアルな一例として、少しでも参考になればうれしいです。
未経験の新卒をいきなり責任者に任命
今回のSaaS立ち上げで特異だったのは、未経験の新卒メンバーに、いきなり事業責任者を任せた点だと思います。
彼に事業を任せたのは、新しいプロダクトは「業界に染まっていない、若くて能力のある人」が集まったほうがうまくいくと思ったからです。iphoneのような新しい製品も、経験者というよりは全くのアウトサイダーが生み出しているので。
当時はいろんな人から何千回も「いやいや、経験のある人を責任者にアサインしたほうが絶対いいよ」と言われました。とくにSaaSは当てるのが難しいうえに、開発コストもかかります。
ざっと試算したところ、想定されるコストは7年と20億ほど。
「そんなにリスクのあることを、なんで新卒に任せるの? アホなの?」みたいなことは散々言われました。
ただ僕としては「自分の経験上、こうだったからこうだ」という先入観がある人は、新しいサービスの立ち上げにはあまり向いていないんじゃないかと思っていました。
それよりも「どれだけ顧客に向き合えるか」「どれだけ早くチューニングして、仮説を改善できるか」のほうが、新しいサービスを作るときは重要です。
業界の常識はよくわかっていない。でも「なんとか成功させたい!」という思いがある。そういう人がお客さんのところにヒアリングをしにいけば「いや、それが一般的かもしれないですけど、僕はこれやってみたいんです」といって改善できるはず。そのほうがうまくいく可能性が高いと思ったんです。
あと、もうひとつの決め手になったのが「テック理解」でした。
事業責任者には、プロダクトと業界の両方を理解して、ブリッジできる能力が必要です。徳海くんは東工大でエンジニアリングやプログラムに少し触れていて、その素養がありました。
①先入観を持たずにやれること。
②テック理解があること。
そして、③「事業を作りたいという強い欲求」があること。
SaaSの事業責任者には、この3つの要素が必要だと思っています。彼はこれらをすべて満たしていました。まだ覚醒していないだけで、内なるポテンシャルがある。そう判断して、任せてみることにしたのです。
なぜやるのか?
そもそも、新規事業としてSaaSを立ち上げたのには理由があります。
僕らの祖業は、物流や建設といった「インフラ産業」向けの人材紹介事業です。
インフラ産業はいま、深刻な人手不足に悩まされています。そこを解決するために人材紹介事業を立ち上げたのですが、事業をすすめていくなかで、課題も感じていました。
そもそも日本の労働人口は、これからどんどん減っていきます。そんななかで、人手不足を根本的に解決するには、人材紹介でできる支援だけではまだ足りない。
「業務を効率化し、1人あたりの生産性を高めていく」ことが、絶対に必要になってくるんです。
そこにコミットするために、思いきって投資をして、SaaSを立ち上げることに決めました。
ペーパーレス化のサービスを考えるも……
ところが、やっぱりそう簡単にはいきませんでした。
「業務効率化のためのSaaSをつくろう!」と思い立って、最初に構想したのは「紙の書類をデジタル化するサービス」でした。
建設や物流、製造などの業界では、まだまだデータをアナログで管理していることが多いです。そこで「帳簿や日報などの紙の書類をデジタル化して管理すれば、業務の効率が上がるんじゃないか?」と考えました。
しかしこれが、なかなか思うように売れなかったのです。
モックだけ持って営業へ
当時の事業部には、ほとんど徳海くんひとりしかいませんでした。
エンジニアもいないので、当然プロダクトもまったくできていません。
なので(徳海くんいわく)”おもちゃみたいなモック”だけをもって、製造業の現場の方にアポをとって、ひたすら営業に行っていました。
「こんなサービスを作ろうとしてるんですけど、どうでしょうか?」と。
そして、いざお客さんにお話を聞いてみると、だんだん「これは、そもそもプロダクト自体に無理がありそうだぞ……」ということがわかってきたのです。
現場での運用が難しい……
最初は、製造業のお客さんとお話をしにいきました。
サービスの説明をすると、いくつか買っていただけそうなお客さんもいたんです。でもヒアリングを重ねるうちに、運用面で難しさも感じるようになりました。
「うちの現場、つねに湿度が90%、温度は30度とか40度くらいなんだけど、デバイス大丈夫なの?」「あと、1分ごとに釜の温度を記載しないといけないんだけど、そういう使い方できる?」といったお話を聞いたんです。
あとは、つねに手袋をして作業する現場だと、デバイスの操作が難しかったり。
製造業に絞ってプロダクトやCSの作り込みをすることも不可能ではありません。でも、ニーズが検証しきれてない段階で、そこに絞って開発をするのは、あまりにリスクが高すぎます。
「そもそも、紙をデジタルにしても意味なくない?」
それで領域を変えて、今度は建設業のお客さんとお話をしにいきました。
すると、もっと根本的な問題が発覚しました。
「そもそも、紙をデジタルにしても意味なくない?」ということです。
建設業の現場でも、たしかに紙は使っていました。工事が終わった後に出す報告書や、見積書、請求書などなど。
ただ、それらを単にデジタル化したところで、特に工数が減るわけではありません。当時の僕らのサービスでは、ぜんぜんインパクトが出せなさそうだったのです。
お客さん先に通って、現場を見せてもらう
なかなかうまくいかない状況の中、徳海くんは、毎日のようにお客さんのところに通っていました。
ひたすらお仕事の現場を見せてもらっていたのです。「普段どういうふうに業務をしているか?」「Excelファイルの中身はどうなっているのか?」など、すべてを見せていただいて。
すると、ペーパーレスよりももっと重大な課題があることがわかってきました。
それは「情報管理がうまくできていない」ということです。
たとえば、ある建設業の現場では「このお客さんは、過去にどういう見積もりで、どういう工事をしたのか?」といった案件情報がとても重要でした。
そこの管理ができていないと、お客さんから電話で「5年前に発注したあれさ、またよろしく」みたいに言われたときに、すぐにお返事ができません。「すみません、ちょっとどの案件かわかんなくて……どんな感じだったか詳しくわかりますか?」となってしまうんです。
すると「あー、だったら、いいわ」って言われて、ガチャッて電話を切られてしまったりします。
過去の案件のデータが見つからなかったために、失注してしまうこともあるわけです。
見えてきた大きな課題
情報管理はそれだけ重要なのですが、あまりうまくできていないことが多くて。
たとえば、ある会社さんでは「ファイルはとりあえず全部サーバーに入れておこう」という感じ。それも、担当者ごとに個人フォルダを作っていました。
サーバーの中に「あ・い・う・え・お……」とフォルダが並んでいて、そこを開くと「あ」なら「安藤」、「か」なら「加藤」みたいに、担当者の名前のフォルダがある。そこにみんな、自由に情報を入れていっていました。
だから、どこにどのファイルがあるかわからなくなります。他の人が担当した案件なんて、なかなか探せません。自分のですら「どこにあったっけな?」って探さないといけなかったりします。
社内のファイルサーバーにあればまだよくて、それぞれ個人のPCで管理している場合もありました。そうなるともう、どうやっても情報は探せません。
重要な情報がどこにあるかわからない。
これが業務の生産性をかなり下げていたし、なんなら請求漏れや失注にまでつながってしまう、大きな課題だったんです。
ヒアリングの音声をひたすら聴きまくる
現場のリアルな課題感を知ったことで「これはペーパーレスにするだけじゃ、ぜんぜん解決できないな」ということがわかってきました。
そこで、サービスを作り直すことにしたんです。
それからは徳海くんと一緒に、ヒアリングの音声を聞きまくりました。
「どういう会社の、どういう人が、どんなことを言っていたのか?」を、すべて書き出していったんです。代表の方なのか、現場の方なのか、事務の方なのか。「ここに困っているんだよね」という具体的な発言。
何度もお客さんに仮説をぶつけて、検証していきました。
そして、ヒアリングで出てきた課題に優先順位をつけていきました。お客さんが本当に困っていて「これならお金を払ってもいい」と思ってくれる課題は何かーー?
そして最終的に、
「これ、優先順位が高いほうから5つぐらいの課題、まとめてぜんぶ解決できるサービスをつくったらよさそうじゃん!!」
ということになったんです。
なぜ最速で答えに辿り着けたのか?
こうして僕らは「建設業の現場管理を効率化する、 All-In-One型のSaaS」の構想に辿り着きました。
最初から開発せず、モックや資料だけで営業していたので、コストを気にせずピボットできたのはとてもよかったです。
そしてやはり、現場に行くのはとても重要だと実感しました。
ほんとうにそこがすべてです。実際にお客さんに会って検証しないと、机上の空論でしか話せない。現場を知らないまま、ペーパーレスのサービスを開発してしまっていたら、大変なことになっていたはずです。
電話して、アポを取って、現場に行って、課題を聞いて、おもちゃみたいなプロダクトでも資料でもいいから、とにかく具体的なものをお客さんにぶつけてみる。それで「売れる・売れない」「この領域はいける・いけない」と、検証を進めていく。
ときどき、お客さんのなかに「自分でサービスを作ろうと思ったことがあるんです」という方がいたりするんです。「ただ、自社内だけで展開するのでは生産性が見込めず、投資をしてもペイしないので、結局やめてしまったんです」と。
きちんと現場に行って、具体的な提案をしていると、そういう方に出会えます。
そういう方に、現場の動線や必要なものを教えていただきながら、アイデアをぶつけていけたのは大きかったです。
とことん1次情報をもとに仮説検証したことで、約半年というスピード感で正しい答えに辿り着くことができたのだと思います。
アイデアだけでは売れない
……ただ!!!
これでハッピーエンド、というわけにはいかないんです。。。
実はピボットした後も、半年ほど「売れない期間」が続きました。当然ですが、いいアイデアに辿り着いただけでは、売上は立ちません。
いま毎月100件以上の導入が決まるようになっているのは、いいプロダクトに加えて「開発」「マーケティング」「営業」の3つのピースが、ばっちりハマっていったからでした。
ここからはその話をしたいと思います。
お客さんに待ってもらいながら、大急ぎで開発
新しい事業アイデアがまとまる少し前に、開発のメンバーに正式に入社してもらいました。それまでは副業メンバーだけでやっていたんです。
そこから大急ぎで、プロダクトの作り直しを進めていきました。
その時点では、まだ資料に毛が生えたぐらいのデモ版しかありませんでした。「こういうふうに動きます」というのはわかるけど、裏側のシステムはまだぜんぜんできていない状態です。
その状態で営業をして、お客さんには「いつまでにこの機能ができるので……!」と言って、なんとか待ってもらっていたんです。
やっぱりその状態だと、いくらサービスの方向性がよくても、売るのには限界があります。お客さんに会いに行けば、たまに売れはする。だけど、継続的に売れる状態は作れていませんでした。
1ヶ月目に、まずは目玉となる案件管理の機能をリリース。
そこから、現場でヒアリングや営業をやりながら、お客さんの意見や要望を開発に上げて、どんどん機能をつけ足していきました。
ただ、当時の開発メンバーはひとりしかいなかったので、要望をすべて上げていると大変なことになってしまいます。だからピボットのときにやったように、それぞれの課題に優先順位をつけていきました。
結局「あったらうれしい機能」なんて無限にあります。それをいかにそぎ落として、一番インパクトの出る機能を実装するか。開発リソースがない中だと、その見極めがとても大事です。
そうやって営業と開発を並行して進めていき、3ヶ月後。
正式にサービスをリリースすることができました。時間がない中がんばってくれたメンバーには、本当に感謝です……😭
お客さんの言葉の「概念」を整理する
初期の開発において、とても重要だったことがあります。
それは「概念」の整理をきちんとおこなうことです。
お客さんが現場で使っている「案件」や「顧客」といった言葉があります。それをサービスに実装するうえで、その言葉が示す「概念」を正しく理解することが、ものすごく重要だったんです。
たとえばお客さんによって、仕事のことを案件名で呼ぶ人もいれば、「田中さんのところの……」と、クライアント名で呼ぶ人もいます。なかには「田中ビルの」と、ビル名で呼ぶ人もいるんです。
最初は、そういった概念のすり合わせをかなり丁寧にやりました。
初期にリリースする機能って、それ自体はシンプルなものなんです。最初から複雑な機能を持たせても、お客さんが慣れていなくて、使ってもらえないので。「これまでバラバラに紙で記入していた情報を、デジタルで記入するようにする」ぐらいのものを、最初はリリースします。
でも、そこに入力される情報の設計や構造自体は、実はかなり作り込んだ状態になっています。
だからそもそもの概念がズレていると、大変なことになるんです。
たとえば「この住所はクライアントの住所なのか、施工するビルの住所なのか、わからない」みたいになってしまう。そこが整理できていないまま進めると、バグが起こったり、あとから修正しづらくなったり、結果的にシステムがめちゃくちゃ重くなったりしてしまいます。
初期は開発メンバーも、営業と一緒にお客さん先へ行っていました。「なにを軸に業務が進んでいるのか?」「お客さんは普段、どういう会話をしているのか?」といったことを、現場を見ながら把握するためです。
時間がない中でも、ここに関しては丸2日かけて議論するほどこだわってくれました。
お客さんの言葉の概念を理解し、データ構造をしっかり整理して作っていく。それを心がけたことで、シンプルで速度も早く、バグが起きにくく、変更に強いものをリリースすることができたのです。
「売れる」と「売れ続ける」はまったく違う
正式にリリースができたことで、営業的にもけっこう売りやすくなりました。
ただ、そこからもまだ苦しい期間は続いていました。「売れるもの」は作れたのですが、それが「売れ続ける仕組み」はできていなかったからです。
それはまったく別の問題、マーケティングの問題なんです。
そこで、スタートアップでのマーケ経験があるメンバーにも入ってもらい、マーケティングにも力を入れていきました。
「売れる」と「売れ続ける」はまったく違います。「売れる」ために必要なのは、課題を洗い出して、プロダクトの方向性を決めることです。一方で「売れ続ける」ためには、チャネル一つひとつを作り込むことが重要です。
ニーズのある人に、サービスのことを知ってもらえる「起点」を、ちゃんと作っていく。ウェブサイトや検索広告、展示会など、効果のありそうなチャネルを探っていきました。
さらにそれだけではなく、知ってもらった後に、しっかりとサービスの価値を伝えることまでできないといけません。
だから同時に、セールスのオペレーションも作りこんでいきました。
スクリプトや資料を作って、オペレーションも磨いていきました。「この業界のお客さんには、どういうタイミングでアプローチした方がいいのか」「ステータスはどういうふうに管理するか」といったことを、一つ一つ考えていったんです。
これを去年の夏から地道にやり続けて、結果が出はじめたのが、去年の冬ごろ。
チャネルやオペレーションをつくるのには、やはりあるていど時間がかかります。少しずつ花開いて、12月あたりで定量的にもグッと伸びました。
絶対に達成できそうになかった目標数字が、ちょっとずつ「あるかも……?」みたいになってきて。ほぼ0%だったのが、5%くらい見えてきて、10%くらい見えてきて……と、だんだん視界がひらけていった感じです。
「末っ子」の周りにプロフェッショナルが集まっている
プロダクト、開発、営業、マーケティング。
これらが奇跡的にすべて噛み合ったことで、SaaSは想定を大きく超える伸び方をしているのだと思います。各領域で、ほんとうに実力のあるメンバーが仲間になってくれたことがすごくラッキーだったし、ありがたいです。
そして、そんなプロフェッショナルたちの中心にいるのが「末っ子」の徳海くんであることも、けっこう大きいような気がしています。
事業部のメンバーに徳海くんのことを聞くと、みんな口を揃えていうのが
「彼は”末っ子力”がほんとうに高い」
ということです。
徳海くんって「言われ力」があるんです。周りがフィードバックしやすいというか「徳海くんになら言っても大丈夫だな」って思える。
それはやっぱり、徳海くんがメンバーに対して、変な忖度をしないからだと思います。もちろんリスペクトはあるけど「年上だから」といって遠慮しすぎない。人ではなく「コト」に対して、ピュアに向きあっているのがわかるんです。
だからみんな、安心して意見を言える。
事業責任者をやるうえで、これはすごく大事な能力だと思います。「言いやすい」ってことは、ちゃんと情報が集まってくるってことですから。
徳海くんもキャラが強いので、特に最初のころは先輩方から「あれ本当よくないよ」とご指摘をもらっていたりもしました。笑
でも「まあ、しょうがないなあ」って思える魅力がある。彼も基本的に「自分が正しい」って思っているのですが、自分が「確かに!」と思ったら、本当に素直に改善できる人なので。
いつしか、徳海くんがやりたいことを、周りの大人たちがサポートしていくようになっていきました。
今やとてもいいチームになっているな、と思います。
最近は事業部も大きくなってきて、20人ぐらいの規模になってきました。事業責任者に求められる動きもだいぶ変わってきています。徳海くん自身も、すごい速さで変化しながら成長してくれているのを、びしびし感じています。
未経験の新卒が成果を出せた理由
徳海くんが未経験にもかかわらず成果を出せた理由は、もちろん「キャラ」だけじゃありません。
いきなり責任者を任された彼が最初にとった行動は、ネットで調べるでも、本を読むでもなく、「とにかくアポを取って現場に行く」ことでした。
なぜそうしようと思ったのか聞くと「インターンのころから、1次情報の大切さをずっと意識していたので」と言っていました。
インターン時代、徳海くんには人材紹介事業のテレアポ営業をやってもらっていたんです。
そのときに僕らが大切にしていたのが「1次情報」でした。
契約が取れなかったり、うまくいかない時は、お客さんに話を聞く。そして「こういうことに困ってるなら、こういう言い方をしたら響くかな?」というふうに、1次情報をもとに新しい仮説を立てて、検証する。
「1次情報を集めよう!」「仮説検証しよう!」といつも言っていました。
そういう意識でテレアポするのと、ただ作業っぽく「こなす」のとでは、まったく成果が変わってきます。
それが彼の中で当たり前になっていたから、SaaSでも「まずはお客さんに会おう!」と思って、行動できたんだそうです。
彼はお客さんへのヒアリングの仕方も上手でした。「課題はなんですか?」といきなり聞くんじゃなくて、「これ、みなさんExcelでやってるの、すごいですね。僕だったらわかんなそうなんですけど、わかるんですか?」みたいに話してみる。
すると「いや、実はこの人しかできなくて……」みたいな話が出てくるんです。
パソコンの前で1ヶ月考えた人の企画と、50人にヒアリングした人の企画は、精度がまったく違ってきます。
経験がなくても、若くても、そうやって1次情報を集めにいける人なら、いい事業をつくることができるのだと思います。
SaaS、これからますます伸ばしていきます!
最後に、今後のSaaSの展望を、徳海くんに聞いてみました。
「まず今年の目標は、前年比10倍以上の成長です。去年は、前年比の10倍以上まで導入社数を伸ばせたので。今年も、お客さんとちゃんと向き合って、同じだけの水準で伸ばしたいと思っています!」
「さらに先の話でいうと、導入社数5万社を達成したいです! 5万社に届けば、社会的な価値もかなり大きくなると思います」
とのことです!!
SaaS事業部のメンバーなら、現実的に達成できる目標だと僕も感じています。
さらにSaaSを起点にして、新たな事業展開もできるだろうと僕らは考えています。
お客さんが集まれば、情報もどんどん集まってきます。業界の知見も深まっていきます。そうしたら、案件の管理だけでなく「こういうふうにすると、より利益が出ますよ」といった提案までできるようになるかもしれません。
サービスがたくさんの人に届くことで、新しい付加価値を生み出せる。そしてそれをさらに広く届けていければ、より大きな価値を出すことができます。
どんどん可能性を広げていって、未来の日本を支える事業になれるよう、これからもがんばっていきます!!
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