日本初、日本クラウドキャピタル、未上場株を売買できるオンライン市場開設。
こんにちは。新規事業家の守屋実です。
株式型クラウドファンディングを手がける日本クラウドキャピタルが、未上場株を売買できるオンライン市場を12月8日に開設すると発表しました。未上場株の流動性を高め、リスクマネーを呼び込みやすくすることで、新規株式公開を目指すベンチャー企業はもちろん、地域を支える中小企業への活用も期待されます。
未上場株の流通市場
「失われた30年」という言葉があります。
日本において、バブル経済崩壊後の1990年代初頭からの低迷時代を「失われた10年」を呼び、そこから抜け出すことが出来ずに「失われた20年」となり、そしてついには「失われた30年」になった、という経緯の言葉です。多少の自嘲もあるのかもですが、実際、「世界は引き続き成長している+日本は成長していない=日本は落ちぶれてきた」のは事実であり、残念ながら否定できない表現だと言えます。
そうなってしまった理由はいろいろあると思うのですが、その原因の一つは「新しい事業が生まれていない」ということであり、その原因の原因には「リスクマネーの供給が足りていない」があると思います。
だから、「未上場株の流通市場」が盛り上がることは、失われた31年目を回避するためにも、重要だったりするのです。
ファンディーノマーケット
そんななか、日本クラウドキャピタルは、資金調達手段の多様性を実現するために、家計から非上場企業への投資ができる機会創出を提供しようと、日本初となるサービスを開始しました。
・2016年、日本初、未上場株をネットで買えるサービス開始。
ただし、この段階では上記の説明通り、未上場株は「買うことは出来ても売ることは出来ません」でした。もちろん、買うことさえもできなかった時代からすると、大きな大きな一歩ではありますが、さらなるサービスの進化が求められていることは明白でした。
そうした流れを受け、2019年2月、日本証券業協会が非上場株式取引の規制緩和を公表するに至りました。
そして今回、
・2021年、日本初、未上場株をネットで売り買いできるサービス開始。
です。2013年6月のアベノミクスの日本再興戦略で金商法等の関連法制度の改正が始まってから、じつに8年半掛かっての実現です。
地域を支える中小企業による活用
これまで説明した、未上場株の流通=リスクマネーのサプライは「新規株式公開を目指すベンチャー企業」が主な対象に見えるかも知れません。
しかしながら、それだけではなく「地域を支える中小企業」が活用することでも、大きな意味を持つものと思っています。地元密着の優良企業はもちろん、我が国の年間の休廃業件数5万件のうちの6割、3万件の黒字倒産の事業承継にも、いつの日か可能性を広げることが出来るかも知れません。
この日経新聞の記事から言えること
「言えること」というよりは、「言いたいこと、そうなったらイイなぁ、ってか、そうするぞっ!」みたいな話ですが(笑)、
・失われた30年に終止符を打ち、31年目を迎えたくない。
・そのための取組みの一つが、非上場株式の発行・流通市場の活性化。
・スタートアップへの成長資金、地域を支える中小企業の承継資金など、未上場企業の資金需要を満たす手段の多様化に期待。
生まれて間もないベンチャー企業の想いと、誰かを応援したい投資家の想いが繋がることで、創りたい未来を創っていけるとイイなぁ、と。
みなで、創っていきましょー!