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なぜYahoo! と対立しているアスクル株価が上昇?〜2つの仮説〜

 みなさま、こんにちは!エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。おかげさまで、初めての著書「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」に続いて、2冊目が観光されることになりました!8月初旬に「日常が学びに変わる経済学者の本」が発売されます。また、東証一部シーボン社での社外取締役業務、学術活動も励まさせて頂いてます。いつもありがとうございます!

今回は、学術分野で私の専門でもあるコーポレートファイナンス分野の視点から、前回同様アスクルとYahoo!について考えていきます。最近、アスクル株価が上昇中なのです。


(写真は日本経済新聞社サイトにおけるアスクル株価チャートのディレイ版です。直近三ヶ月の株価チャートです。)

一般的には経営陣がもめていると、経営陣の意思決定が歪んだりガバナンスが効いてないと判断されて株価は下落しやすいものというのが、日々の放送業務から感じることです。経営陣がもめていると企業と、そうでない企業ならばどちらの株を買いたいですか?と聞かれてら答えは自ずと決まってくると思います。しかし、なぜ上昇しているのか?

 私は2つの仮説を考えています。一つは、少数株主利益の保護という視点から、yahoo!と決別できたら少数株主利益が保護され、その期待から買われているというものです。

 ソフトバンクG ・ソフトバンク ・ yahoo!・ アクスルという親子孫曽孫上場なスタイルにより、アスクルの少数株主(個人投資家など少数の割合しか持たない株主)は大株主陣営の利益から劣後させられている可能性があります(例 当該企業が大株主企業の利益ばかり優先する契約をさせられ株価下落などをもたらし、少数株主に不利益を被る)。

もう一つの仮説は、第三陣営か関係企業が市場から株を購入しているです。yahoo!はこれ以上のアスクル株を購入できないTOB禁止条項を結んでいるということです。しかし、yahoo!側なり、アスクル側なりが次の一手とばかりに市場から株を購入していたりして‥

さて、この二社の対立はどうなるのか?これをきっかけに、日本ガラパゴス資本市場と揶揄される原因でもある親子上場への規制も議論されてほしいものです。


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崔真淑/さいますみ


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