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リアルとヴァーチャルはどう融合するのか 今後のハイブリッドワークについて

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

国内では新型コロナウィルスの流行が下火になってきたように見受けられますが、他の国をみると再流行の波がきたりしており引き続き見通しがしづらい状況です。一方でワクチンの効果が確認されたり、経口型の新薬の実用化も間近ですので、確実に前進はしています。

これまでは在宅勤務後進国であった日本ですが、コロナ以前とは比べ物にならないほど働き方に変化が見られています。会社や地域により差があるにせよ、在宅勤務を経験した方は東京で71.1%を超えています(リクルートキャリア調べ)。対面を避けるということから、商談にWeb会議の利用をすることも当たり前になってきました。私自身も「今回はリモートですか?対面ですか?」と尋ねられることがほとんどで、そのような選択肢があるということに対して改めて変化を感じます。

そのような中で今後のオフィスがどうなるのか。在宅、出社、それらを組み合わせたハイブリッド等々、今まさに各企業が試行錯誤している最中です。

米IT(情報技術)各社が出社と在宅勤務を組み合わせる働き方への対応を強めている。ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが13日に新サービスを発表し、マイクロソフトやグーグルも機能改良を進める。変異型の流行で新型コロナウイルス感染の収束が見通しづらいなか「ハイブリッド(複合型)」対応が主戦場になってきた。

「仕事の進化をけん引する」。13日に開いた顧客向けイベントで、ズームのエリック・ユアンCEO(最高経営責任者)は10を超す新サービスを発表した。仮想現実(VR)端末「オキュラス」との連携やコールセンター向けシステムといった新事業の発表に加え、細かく改良を進めたのが出社する人と在宅勤務者が入り交じる職場を念頭におくサービスだ。

出社する人と在宅勤務者が入り交じる職場は、多くの方にとって未知のものでしょう。一方でリアルとリモートが入り交じる職場というのは、これまでも存在していました。グローバル企業やもちろんですし、国内でも本社と支社などです。機材がそろった会議室でしかできなかったという場合もありましたが、Web会議の普及により使える場面が増えたと捉えることもできます。

先日はすごく久しぶりに大規模な会場で行われたイベントに登壇してきました。毎年1万人以上が会場に集うものですが、去年はフルリモート、今年はハイブリッドでの開催となりました。参加者は1万4千人を超えて非常に盛況でした。

以下が登壇の様子です。会場にもたくさんの方が(感染対策の元)聞いていらっしゃいました。しかし、実際には「見えない参加者」(リモート参加者)の方が数が多いわけで、とても不思議な気分になりました。通常であれば参加者の方の反応などをみて話の流れを微調整したりするのですが、それがなかなか難しい。リモート側の反応やコメントが見れればいいなぁと思いつつ、フルリモートのイベントでも実際にコメントをしてくれる方は少数派であることを考えるとやはり難しい。非言語の反応をどのようにフィードバックするのかというのは、ハイブリッド型の大きな課題だなと思いました。

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これを解決する手段として、いま「メタバース」が盛り上がりをみせています。

これまでVRは特殊なゲームの世界という印象でしたが、ヴァーチャルな会議室にアバターが集い、身振り手振りや頷きなども再現できるとしたら仕事にも有効なのかもしれません。

VRがリアルからヴァーチャル側へのジャンプなのだとすれば、その逆も出てくるでしょう。つまり、ヴァーチャルからリアル側への投影ということで、SF映画のようにリアルな会議室の机の上にホログラムで人が登場するようなものです。ロボットに憑依するという形もあるかもしれませんね。

これから本格的にハイブリッド型のワークスタイルがはじまります。重要なのは、そのどちらから参加しても機会格差がないようにすることでしょう。最新テクノロジーがその解決の役に立つことを望みます。

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タイトル画像提供:tkc-taka / PIXTA(ピクスタ)

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