ゲコノミクスの経済効果は3000億円!?
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
「ゲコノミクス」という言葉を聞いたことがありますか?
お酒を飲めない下戸の、下戸による、下戸のための新たな文化・経済圏「ゲコノミクス」が広がってきた。ビールやチューハイではなく、コース料理にも合う本格的なノンアルコールのワインやカクテルなどを提供するレストランやバーが増え、百貨店でも売れている。経済効果は3千億円との試算も。飲めなくても、あえて飲まなくても、みんなハッピー!
これまでの飲酒文化は強者の文化であり、どれだけ強いかによってマウントし合うようなところもありました。最近ではSDGsやLGBT+への理解が進み、持続可能性や多様性が重視されるようになった影響からか、体質的に飲めるけれどあえて飲まないという「選択的下戸」も増えているそうです。
ずっと下戸のわたしからしても、以前と比べて選択肢が増えたという実感もありますし、なにより肩身の狭い思いをすることが減ったと感じます。若いころは一杯目からノンアルを頼むと場がしらけるという周囲のプレッシャーがありました。いまではノンアルコールビールの普及もあり、普通の光景になっている気がします。
コース料理を出すレストランでも、ワインペアリングと共にノンアルコール(ティー)ペアリングを提案するところも増えてきました。まだまだ少数派ではあるものの、このような動きは大歓迎ですね。
このような世の中の動きは日本だけに限った話ではなく、アメリカでも出始めています。
Getawayに集うのは下戸や断酒成功者だけではない。妊娠中や授乳中の女性、マラソンをする人、ダイエット中の人、宗教的に飲めない人、アルコールなしでデートを楽しみたい人、ただ禁酒を試したい好奇心の強い人なども、夜な夜なGetawayのドアを開く。
Getaway人気の背景には、アメリカで飲まない(もしくは節酒中の)若者が増えていることがある。親世代を反面教師として自分は酒に溺れたくないという考えなのだ。
アメリカでは、アルコール依存症や中毒者に対する世間の目は、ドラッグ中毒者同様に厳しい。かつては、断酒したことや禁酒中であることを公言するのは勇気がいることだった。なぜなら「自分はアルコール問題を抱えていた」と、恥ずべき生活習慣を告白することになるからだ。
以前としてお店選びには苦労することもあり、一般的な検索サイトではノンアルが充実しているかでは絞り込みできません。もちろんわたしの個人的お気に入りのリストは、やはりティーペアリングが上手なところが大半です。このようなお店はアルコールの代替品としてではなく、料理の味をさらに広げる「ペアリング」として提供しており、お酒が飲める人であっても新たな世界を感じることができると思います。特に最近ハマっているのは中国茶で、長い歴史の中で培われた喫茶文化はまさに嗜好品としての価値があるでしょう。
代替品から嗜好品としてのノンアル文化。これから大きなカテゴリーとなっていくでしょう。
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タイトル画像提供:IYO / PIXTA(ピクスタ)
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