パースペクティブ 仕事の壁と透視図法活用
透視図法
息子が小学六年生だったころ、遠近法(パースペクティブ)について教える機会がありました。
遠近法の基礎として、1点透視、2点透視、3点透視という透視図法があります。
図のような感じです。
これを理解した上で、風景の写真を撮影して、そこに補助線をひき、消失点を見つける、という遊びをしました。
目線の高さと世界の見え方
僕自身、これが結構面白くて、実空間の中に消失点を見つけていくと、なんとなく眺めていた景色が、三次元の構造体として把握できるようになってきます。
空間としての広がりのようなものを、具体的な構造として体感できるようになります。
そして、消失点は、自分の目線の高さに生ずるということを、実感できます。
消失点は地平線上に生ずるとの説明を目にすることもあるかと思います。この地平線=水平線は、目線の高さです。
また、3点透視図の垂直方向に伸びる補助線の先にある消失点。この消失点を持つ水平線と直角に交わる垂直線は、自分の正面に屹立します。
このように、自分の目線、つまり立ち位置が、見える世界に大きく影響するというのは、とても面白いと感じます。
閉塞感とのびしろ
昨日、会社で自分の経験談を話す、という機会を得ました。
閉塞感のない日々を過ごしたい。今日できないことができるようになる明日を信じて生きていきたい。
そのためには、3つの手段が使えると思うのです。
一人でできないことなら、誰かと手を組む。能力が足りないなら、道具を使う。自分にできないことのできる人と一緒に活動するためには、学びが必要。新たな道具を使うためにも学びが必要。そして、学ぶことで自分がアップデートされ、世界の見え方が変わる。
これらにより、世界そのものを変えることも、自分が変わることで世界が違って見えてくることもあります。
透視図法の活用
仕事をする上で、困難さに直面することがあります。どのような仕事をしていても、どのような環境でも、それぞれの人なりの困難さに直面します。
その際に、先の遠近法を、抽象度をあげて、用いることができます。自分なりのパースペクティブで、状況を見るということです。
例えば
1点透視は、目指すべき目標に対して、直線的に物事を見ている感じ。
2点透視は、異なる立場の二者による対立などの場面を、客観的に見ている感じ。
3点透視は、2点透視+対象が持つ成長の可能性などを縦に置いた感じ。
などのように、その人なりの消失点の意味を持たせることで、状況を立体的に把握することの補助になることがあります。
直面する壁
その困難な壁のようなものの先に、どのようにして進むのか。先の、誰かと手を組む、道具を使う、学ぶ、とうい3つの方法をどのように組み合わせるか。
その際に、他の人のパースペクティブで記述されたものと見比べてみる。新たな道具を使って、自分なりのパースペクティブを見直してみる。自分なりのパースペクティブに変更を加えてみる。そのような記述を試みることで、壁の大きさや形が見えてくるかもしれません。形や大きさが見えれば、その先に進むための方法も検討しやすくなるのではないでしょうか。