海洋 × AI × エネルギーコストゼロの世界

everblue technologies(エバーブルー・テクノロジーズ。以下、エバーブルー)が、わくわくする未来を描いています。

ガソリン車ではなく電気自動車が注目を集めていますが、その電気自動車を充電するための電力をどこで賄うのか、という発電に関する大きな問題があります。現代の、というか、今後のテクノロジーに電力は欠かすことができません。

そのひとつに、再生可能エネルギーがあります。風力、太陽光など様々な方法が試されていますが、エバーブルーは、太平洋上にある潮流、洋上風力、波力などを活用して水素を生成し、ヨットで運搬する方法を提示しています。水素発電を実現する未来です。この未来が、胸熱くなるものなんです。

洋上で生成した水素を運ぶのはヨットです。ヨットは、風力で航行するため、輸送エネルギーがかからない。エネルギーのロスがないのです。17・18世紀の技術で航行していたヨットを、21世紀の技術で実現すれば、さらに精度を高めることができる。AIによる自立運行するヨットが洋上にたくさん浮いていて連携する、非中央集権型のエネルギー供給システムです。

エネルギーの生成はほぼ無料、運送コストもほぼ無料。よって水素自体も無料での供給が可能となる。エネルギーが無料で供給される世界です。

ハードウェアなどの初期コストや運用コストは、洋上にうかぶヨットを活用した広告、通信インフラ。さらに、気候、気象、水質、魚群など海上、海中さまざまなデータの活用による、インターネットビジネスの転用。センシングしたデータ、また解析するシステムも含めた提供も可能でしょう。「みえる」「わかる」領域の海洋領域の提供です。現在でも、気象関連の一般企業が自社の人工衛星を飛ばし、北極海の凍結状況を観測し予測することで海路の安全性や航行可能性などを提供するビジネスを実施しています。こうした海洋情報の活用は、大きな社会的変革を起こすもののひとつです。

そして、エバーブルーは、輸送コストゼロの運輸ビジネスから、エネルギーのマイクログリッドが実現する海上都市によるAirBnB構想まで、さらに広がる未来の生活を描いています。どこに住んでも快適に生活できる。壮大な枠組みだけではなく、そんな手触り感のある未来も同時に描いているところに、たまらない魅力があります。

インターネットビジネスが拓いた、様々なビジネスの形を、異なる領域に転用することで広がる可能性。異なる領域との融合が、新たな世界を作り出すのだと勇気づけられます。

野間さん、ぶっ飛んでていい感じです。

「エネルギーを限りなくタダに! 自律ヨットで水素を運ぶという人物がブッ飛んでた」GIZMODO

https://www.gizmodo.jp/2018/10/everblue-sailing-boat-noma-san-interview.html?fbclid=IwAR0XMt5luXZ6fjoU4DwiXzPFl1CYMNVq2V-uKCXh-_st8Y_09LfXSbQp0LE

いいなと思ったら応援しよう!