経営者はやっぱり移動することが重要。
日常生活において、国内外問わず、また都内であっても、なるべく移動する、特に新しい見知らぬ場所に行くことを重要視している。
これは、身近にランチに行く場合や会食で店を選ぶ場合もそうで、なるべく行ったことのない店にいくようにしているし、仕事もそうで、デスクや会議室でパソコンを叩いているよりも現場に行ったり、街を歩いたり、動きながら色々考えたほうが新たな発想が浮かんでくる。
出張も国内はだいたい月に1回程度、海外出張も年によるが、年に5回程度は平均で行っている。
「移動距離が長い人ほど「イノベーション」を起こせる」
と言う言葉がある。個人的には、あながち間違っていないのかな、と思う。仕事で成功をおさめている人の共通点の一つに、「移動距離」があり、シンプルに移動時間にゆっくり思考することができる、思考するために未知の世界へ移動するとも言える。
自分も学生時代からの趣味で海外一人旅に休みのたびに行っていたが、これまで32か国に海外旅行していたようだ。出張などでなければ同じ場所に再度旅行する、ということは現段階では少なく、なるべく新しい国に行くようにしている。
旅行といっても、ずっと観光地をめぐるわけでもなく、1人で旅行するわけなので、暇になる時間も多い。暇になるので、結局カフェとかでゆっくり仕事のことを考えたりするのだけど、時間の流れがゆっくりだし、オフサイトを超越した環境変化もあるので、緊急じゃないけど重要なことを考える時間が十分にとれる。十分に考える時間をとっても、それでも移動時間など時間が余ってくるので、読書などに充てる時間も潤沢にある。
土地勘のない新しい国に行くのも刺激になるし、行ったことのある場所でもいつもと違った移動をしてみると何かしらの変化、刺激がある。
例えば、今年韓国(韓国自体はもう何度も行っているが)に行ったのだけれど、はじめて、プサンからソウルを電車で移動してみることにした。午前中にプサン駅に行くと、新幹線は終日満席、と言われた。絶望的になったのだが、色々調べて結局のところ、プサン駅から電車で小一時間行ったところにあるバスターミナルから長距離バスが首都ソウルに向かって出ている、ということで、これも運よく最後の1席をオンライン予約することができた。4時間で到着する、ということだったが結局雨と渋滞で6時間くらいかかり、しかも一番後ろの席だったので揺れる揺れるで疲労困憊になったのを覚えている。トイレはなく、途中トイレ休憩でサービスエリアに立ち寄ったのも新鮮だった。
先日出張で香港に行った際もびくびくする経験をした。帰りに深圳の取引先のところに寄ってから、日本に帰国しようとしたのだが、深圳でアライバルビザがとれるかどうか、が明確ではなく、中国政府の方針も頻繁に変わるのでびくびくしながら国境を越えたのを覚えている。特に帰国の日は、取引先の車で深圳のホテルから車でそのまま香港空港に移動して、夕方の飛行機で日本に帰国する日程だったので深圳から当日移動で乗れるのかな、とちょっと不安な気持ちであった。
2つともトラブルのレベルでもなく、大した話ではないのだけど、ここで言いたいのはこういうイレギュラーな経験をすることは、新しい場所であったりに行かないとなかなか経験できないことなのだけど、それが自分の脳みそを適度に刺激してくれている気がするのだ。
いつもと違う環境でいつもと違う経験をし、更に暇な時間も多いので、仕事についても、プライベートについても、「緊急じゃないけど重要なことを考える時間を潤沢にとれる」、ということかと思う。考える際もいつもと違う経験で脳が刺激されているので新しいことを思いつきやすい気がするのだ。
新しいアイデアや示唆も海外旅行、出張中に得ることが多いし、振り返るとその示唆が無茶苦茶重要なものであったことも多い(もちろん常に学ぼうとする視点をもって過ごす必要はある)。
これは別に海外であるのに限らず、日本国内でも、工夫、意識すれば色々経験できる、脳に刺激を与えられることも多いのでは、と思う。
国内でも1人オフサイト的に、1人で旅行することが多いが、忙しければ、都内のホテルに泊まってみる、でもいいと思うし、ちょっとオフィスから足を延ばして知らない店でランチを食べてみる、とかでも日々の生活はだいぶ変わってくると思う。