会議とは同じ時間を共有することだ。
会議とは何か?を考えます。
結論からすると、「人々と同じ時間を共有することだ」になります。ですから話すことがコミュニケーション手段になります。メールやチャットでグループ内の交流や意見交換が可能です。しかし、いかんせん、わずかであったとしても、時差があります。文字の交流は同じ時間を共有してはいないのです。
同じ時間を共有することを第一の条件とすれば、リアルであってもヴァーチャルであっても構いません。冒頭の写真のように、街のなかを歩きながら複数の人と電話で話していてても「会議に参加している」のです。
話すことに意味があります。ただ、雑談とは違います。雑談は事前に定めるテーマがない。だからさまざまなに話題が飛ぶこと自体が楽しく、そこから思いもよらなかったアイデアが出てきたりします。また、話すことでお互いに人となりの把握ができます。
会議は話すべきテーマが定まっています。したがって雑談だけでも、会議だけでも仕事は進まず、両方の組み合わせを適度な割合でもつようにするのが前提になるでしょう。
それでは、会議がどうしても必要なケースを絞ってみます。話すのが良いタイミングがあります。2つあります。
まず、何かをスタートさせるにあたり、どの方向に向かうかの合意をとる時です。もう一つは、紛争の解決です。衝突が生じた場合、文字での交渉はことを複雑にする場合が多いです。時に「最後通牒」的な言い合いになりかねません。そして、それは記録として残ります。
よくコミュニケーションの基本として、「悪いニュースは口頭、良いニュースは手紙で」と言われます。複雑な問題が生じたときは、口頭、つまり会議を招集するのが鉄則です。
繰り返します。ことの初めと窮地の脱出を図る、これら2つのケースでは会議が絶対です。他方、この中間に位置するものは、文字コミュニケーションと雑談が時に応じて使われると考えるのが適当だと思います。
仮に効率の悪い会議があるなら、その理由は必要のないプロセスとタイミングで行っているのであり、会議の運営の問題ではないと考えます。
写真©Ken Anzai
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