日銀の厳格すぎる物価目標
日米欧の金融政策判断の対象になる7月の消費者物価が出そろいました。日本が前年同月比0.5%上昇、米国は同1.4%上昇、ユーロ圏は同1.2%上昇。確かに緩和縮小に舵を切ろうとする米欧の方が物価上昇率は高いのですが、いずれも目標(目安)の2%を下回ったままです。問題は米欧中銀が2%に届かなくても緩和縮小に動けるのに、日銀は「安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する」と厳格に規定している点。戦後2番目の景気拡大局面が視野に入るなかで、いずれ厳格な目標設定が円滑な経済政策運営の足かせになる気がします。