再ロックダウンに備えたオンライン学習の必要性
通っているシンガポールのインターナショナルスクールで遠隔学習に備えた準備の日がありました。
シンガポールでは外国人労働者の感染が拡大し、1日の感染者が1000人を超える日も4月にありました。4月上旬から6月中旬まではサーキットブレーカーという実質的なロックダウン状態でした。
その間、遠隔学習が行われたのですが、6月中旬から対面学習が再開されました。
今回は再度のロックダウン状態に備えての訓練という位置付けで学校が実施したようです。現在、シンガポールでは1日当たりの感染者は2桁にまで減っています(外国人労働者を除くと1桁)。それでも、万一の際の危機管理として準備と訓練をしておくということは重要だと感じました。
前回、いきなり遠隔学習になった際には双方向の遠隔学習が難しく、ほとんど親が課題のサポートをするという体制でした。しかし、今回はZoomでかなり双方向に授業が行われ、対面学習とほとんど変わらないサポートを受けることができ、安心をしました。
事前にアプリが入ったタブレットや算数のキッド等を学校が生徒に持ち帰らせ、少人数に分けた語学学習なども施されました。今回は親がやらせる課題は最低限で、その場で学ぶという形式でした。
デバイスとしてはアプリ等を多用するためにPCもしくはタブレットがもう一台あると遠隔学習をしやすいと感じました。不安だったのでパソコンやスマホも利用したり。
遠隔学習をすることによって親が子供の進捗状況や何に関心があって、何に関心がないのかを把握することもできました。今回は訓練という目的だけではなく、子供の学習の方向性についても考えさせられました
遠隔学習を通じて子供の学習現場を見ないとわかりにくいです。いざという備えだけではなく、コロナ下では難しい授業参観の代替手段にもなるのだなと感じました。また、マスクを外した子供達の顔を見れて嬉しいという先生の声もありました。
クラスメイトの様子も分かります。インド人の語学力や頭のよさにはいつも感服します。英語のサポートクラスもアジア人ではなく、ネイティブスピーカーやスペイン語スピーカーが多い印象で、アジア人は外でも詰め込んでくるようです。中国人とインド人が世界の学力を押し上げる勢いを感じます。
余談ですが、アメリカ式の算数は2+2=4のようなダブルナンバーで考えたり、数字を分解するようです。
1ダース12個の卵ケースが2つあると、卵はいくつ入っているか、などを指などで数えなくても計算ができるように戦略を立て、考え方を英語で説明します。
当てられた子供がそれは12+12だけど、答えはわからないと言っていました。アジア人だと暗記をしてパッと24と解きそうですが、そういう答え方ではなくたとえ答えが分からなくても過程と説明が評価されるようです。
例えば、10が2つと、2が2つとで分解をして答えるなどです。これは小1レベルですが、日本の塾の方が難しいかもしれません。算数や英語の読書はできれば1日10分やらせるように指導がありました。
日本では学校再開後、児童・生徒1166人が感染という報道もありました。ヨーロッパなどでも第二波が広がっているようです。冬になってインフルエンザとダブルで広がるリスクもあります。そんな中、どんな状況であっても子供の学習機会を奪わないためにも遠隔学習のテストや整備が求められるのではないでしょうか。
海外でもいきなり始まった1度目は現場も混乱をしていたものの、現在はやり方が改善されていると感じました。双方向でできるのであれば対面の時と同額を支払う価値はあるのかなと感じました。もちろん対面だからのメリットは大きいですが、ゼロか1かではなく、70点でも学習は続けられるべきです。
私立や塾などでは遠隔学習が整備されていますが、公立でも遠隔学習の備えを進めることが必要なのではないでしょうか。久しぶりだと、うまくログインできないアプリがあったり、連絡を見逃していたり、ズームのリンクを古いものと間違えていたりと混乱はありました。ただ数ヶ月に一度はバックアップして欲しいと感じました。特に小学校低学年は算数や語学など一生使える基礎を学ぶ大切な時期で教師のサポートが多いに必要だと感じるからです。万一があったとしても子供の学習機会を奪ってはならないと思います。
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