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変化の本質を説く古典「The Book of Changes」

 下記の佐渡島さんのインタビューが大変興味深いです。特に中国古典に今後注目が集まるというのは、大変重要なトレンドだと思います。

 中国で古典の中の古典といえば『易』(The Book of Changes)だと思います。あまり知られていませんが、3000年以上に書かれたこの本は、現代の人工知能のさきがけともいうべきものになっています。

 現実に何が起きているかを評価し、過去の経験の蓄積から帰納的に推論し、将来の予測を統計的に行うという壮大な体形になっています。しかも、万物を表す特徴量を定義し、あらゆる事象を一元的に対象にするという、現代のディープラーニングさえできていないことを実現しています。
 実は、現代中国でも『易』の思想はいろいろなところに残っています。例えば、中国のトップ大学の精華大学の校訓は「自強不息、厚徳載物(自ら強めて息まず、厚き徳をもって物を載せる。意味は:自らを向上させることを怠らず、人徳を高く保ち物事を成し遂げる)(Wikipedia)」。これは『易』の沢山ある有名な言葉の一つです。
 しかも、既に完全に忘れられていますが、江戸時代の日本の知識人には、最も基本的な教養で、上記の精華大学の校訓などは、江戸時代のエリートは皆そらでいえたものです。だから勝海舟は「咸臨丸」という易から取った船名をつけ、陸奥宗光は自分の主著に「蹇蹇録」というこれまた易から取った書名をつけているわけです。
 私はこの10年、毎朝『易』を読み、人生の意味を問い直してきました。人類の書いた最も素晴らしい知的成果の一つだ思います(ご興味ある方は、岩波文庫の『易経』の解説と「繋辞伝」だけでも読んでください。人生の素晴らしい道しるべになると思います)。



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