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デジタル・トランスフォーメーション時代。流通も変態しますよね。

自分の買い物体験を振り返ってみては

 以下の記事、小売り・外食、店舗が減り始めているという事実について、わかりやすくグラフを示してくださっています。この記事は、商品を小売りや外食産業で売っていないビジネス・パーソンにとっても、日本市場の理解をするのに、良いデータです。

 ところで、この記事ではこの現象の理由について「人口の減少と電子商取引(EC)の普及が重なり」と指摘しています。もちろん、これは理由の一つに入るでしょう。ところで、理由はそれだけでしょうか。

 というのも、あえて苦言を言いたいのは、「日本市場の人口減少があるので、同じ業態のまま海外進出」や、「ECチャネルが増加しているので、我が社もECを」と発言している経営者がいることである。私の考えは、この方針はあまりにも近視眼的だと考えるからである。

 というのも、販売方法やサービスの提供方法、その代表が「小売り・流通」ですが、その形態は過去にもずーっと「変態(トランスフォーメーション)」し続けていたという事実を忘れていないだろうか。

 例えば、私の食品を買うという経験を紐解こう。私は50歳を超えた。小学生の頃に母親と買い物行くのは、肉屋・魚屋などの家族経営の専門店、または町の廉売市場のような、小売店の集合場所でした。それが、中学生くらいになり、スーパーが街に増え始め、まず廉売市場に行かなくなるのです。高校生くらいになると、スーパーに加え、ちょっと良いものはデパートの地下の食品売り場でも買うようになりました。そのころから、スーパーにもさまざまなスーパーが増え始め、食品が強いスーパー、24時間のスーパーなどが増え、近所の肉屋・魚屋は姿を消すのです。

 皆さんにも、このような経験があるのではないでしょうか。私が指摘し置きたいのは、小売り・外食は過去からずーっと変態し続けてきているのです。「小売り・外食、店舗減に転じる ネット台頭 変革迫る」の「小売り」や「外食」の区分に入らない新しい形態の流通が生まれている可能性があり、単純に「小売りに関する事業」と「外食に関する事業」が減ったことにはならない可能性があるのです。

将来を考えよう

 このように、「小売り・外食、店舗減に転じる ネット台頭 変革迫る」のようにデータ現象の記事を見ると、多くの人は「やや負」の印象を持つでしょう。しかし、私は違います。新たなチャンスが到来したと考えるのです。つまり、今がまさに変態の時期なのです。新しい概念の「小売り」「外食」を考え、創造できる時期なのです。

 事実、今はデジタル・トランスフォーメーションの時期です。中国では、アリババが展開している「フーマーシェンシェン」という新しい小売りが登場しています。

 外食では、Uber Eatsのような宅配ケイタイリング・サービスが、日本でも普及し始めました。

  このように新しい「小売り・外食」を考えるチャンスが到来したのです。それが、この「既存の形式の」「小売り・外食、店舗減に転じる ネット台頭 変革迫る」という記事が示しているのでしょう。

 そして、そのことは、実はすべての事業で起きていると、私たちは理解すべきでしょう。

#COMEMO #NIKKEI

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