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2児の母になって思う母親になってからの責任と周囲の期待 #書籍「母親になって後悔している」を読んで

2022年12月13日にNHKクローズアップ現代で、『母親の後悔』をテーマにした特番が放送されました。

ドキッとして思わず振り向いてしまうタイトルと、世界そして日本中の母親たちの希望と葛藤が詰まった内容から、わたし自身改めて思うことがありました。

今回は、わたし自身が今を生きる母親当事者として、この書籍の内容を見て思うことを書き残しておこうと思います。

書籍の評論 by 作家 山崎ナオコーラ(日本経済新聞 / 2022年5月14日)

「母親にならなければよかった」との声を聞いて思うこと

書籍の内容や、NHKクローズアップ現代の内容は別のページで見ていただくとして、わたし自身がこの議論の渦中に飛び込んでみて、思うことをひと言で伝えるとすると

『わたしが何者かは、わたしが決める』
『わたしがどんな親になりたいかも、わたしが決める』

ということです。そして何よりも親としていろいろな人や場所のサポートをもらう中で、時としてこの考えが揺らいでしまうことがあります。だからこそ、自分の心に深く深く根を張って守り、育てていきたいと思い、ここに書き残したいと思います。


母親になってから、人生の景色が変わっていった

書籍や番組では「子どもは愛している、それでも母親であることを後悔してしまう」という女性たちの思いがまとめられています。その後悔の理由はさまざまです。そして、わたし自身、母になってからは『お母さんだから、子供を第一に考えなさい』と言われたことも多いので、後悔を感じている母親たちの苦悩には共感する部分もあります。

NHK クローズアップ現代のHPより

母親になってからの責任と周囲の期待

『よい母親でありなさい』という風潮は、言葉に出されることを少なくてもいろいろなところで感じることがあります。例えば、とある街の子育て支援センターにいった時です。その場所では、元保育士のスタッフの方が常駐し、子供と遊んでくれたり、母親の悩みを聞いてくれる場でした。

私は2歳半の息子とその子育て支援センターに初めて訪れた時のこと、息子はその場所のさまざまなルールをすぐに守ることが出来ませんでした。

例えば、支援センターに入るときに、靴下を脱ぐこと。新しいおもちゃを出すときは、今使っているおもちゃを片付けなくていはいけないことなどです。

新しい場所のルールをなかなか理解して実行できない息子に、子育て支援センターのスタッフの方から
『しつけは3歳までに終わっていないといけないですよ』
『オタクは、核家族ですか?』

という言葉を受け取りました。スタッフの方々は、決して私を責めているわけではなく、自身の子育てや保育経験から私に寄り添おうとしてくれている心優しい人ばかりです。しかし、私の心には大きなモヤっとが残りました。

そこには、母親は子供のしつけを3歳までに終えないといけない。また核家族(母と父だけ)だから、子どものしつけが出来ていないのかなという考えを持たれている雰囲気をプンプンと感じてしまい、わたし自身、この子育て支援センターの帰り道では、自身の子育て、子供との接し方に自信を失くす時間がありました。

周りが期待する子育てではなく、自身が信じる子育てをする

このnoteを読んでいる皆さんは、どのような子育て方針を持っているでしょうか? わたし自身は初めての子育てで、2年たった今でも「何がわからないかも分からない」状態がつづいています。

しかし、たくさんの育児書を読んで、夫と相談して、「こういう子育てがしたいみたいな軸みたいなもの」をざっくり決めました。

育児書や理想どおりにはいかないけれど、決めたからには、子供への接し方をぶらさずに、周りに何か言われても、どんと構えていたいと思っています。

子供が成長し、関わる社会が広がれば広がるほど、親としての幸せだけでなく、責任の重さや、正解がない毎日への葛藤も増えていくのかなと思います。子育てセンターでのモヤッとは比較にならないほど、多くの葛藤を毎日、処理していかないと追いつかなくなるのかなと想像しています。

十人十色の家庭と子育て

クローズアップ現代では、番組の最後にコメンテイターの湊かえでさんが以下のようにコメントしていました。

それぞれの母性があって、それぞれの子どもとの接し方があって、それぞれの家族の築き方があって、自分のなりたいようになればいい。自分の意思がもっと大事にされればいいなということは思っています。

初めての子育て、周りに助けを求めると、母親としての期待や、重責を一緒に受け取ってしまうことも多くあります。しかし、そんなときは、『わたしがどんな親になりたいかも、わたしが決める』そう考えて、長いようで短い子育ての時間を鼻歌を歌いながら過ごしていきたいと思っています。

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