ゴールドマンCEOも活用のインスタグラム、新しい「電話帳」としての側面も
4月になり、街を歩きながら咲き誇る桜に足を止める人、或いはスマートフォンのスクリーン上で様々な桜の画像を目にする人も多いのではないでしょうか?
今日気になったトピックは今更ながらインスタグラムについてです。ここまで来たか、という印象の記事が3本ほどあったのでご紹介。ゴールドマン・サックスCEOのデービッド・ソロモン氏が本業用のアカウント、そしてDJとしてのアカウントを活用し、若い世代や社員とのコミュニケーションに活用している、というフィナンシャル・タイムズ米国版編集長 ジリアン・テット氏のコラムがとても興味深かったです。
実際に本人のアカウント (@davidsolomon)を覗いてみるとイベントなどでの記念写真などが多いものの、カラフルな投稿が数多く投稿されています。また、趣味のディスクジョッキー(DJ)としての活動活動を紹介している別のアカウント(@djdsolmusic)では、ターンテーブルを回しながら、よりカジュアルではっちゃけて楽しそうな様子が伝わってきます。ゴールドマン・サックスは先日もアップルとの提携でクレジットカード事業に参入し、一昔とはだいぶ印象が変わりつつあるように感じますが、トップのこうしたインスタグラムの活用にも表れている、と感じます。
次に気になったのは、いかにインスタグラムが「コンタクトリスト」機能を代替しつつあるか、についてのアトランティックの記事です。今では仕事、プライベート問わず、以前よりも電話番号を教えてもらうよりもインスタのハンドル名を教えてもらうほうがハードルが低くなりつつある、という話です。
電話番号を教えてもらってもいきなりかけにくかったり、相手がどのような人が分かりにくいため、「最初の会話のきっかけ」が生まれにくい、とのこと。
"One of the hardest parts of fostering a new connection is figuring out how to reach out and start a conversation out of thin air. Instagram makes it easy."
あれ、フェイスブックが人気が出たのはこういう点だったのでは、と思ったりもしますが、やはりテキストよりも画像中心のコミュニケーションが広がる中で、今はやっぱりインスタの時代に移りつつあるのでは、ということを感じます。過去に投稿している写真などを見ながらその人との共通点、意外な趣味などが人間味をより伝わりやすい、とのことです。特に投稿が24時間後に消える「ストーリー」機能を活用した投稿は国内でも人気で、1日当たり利用者の70%が「ストーリー」の投稿で、世界でもトップレベルだそうです。
最後に気になった記事はこちら。なるほど、海外の人に観光名所を紹介するインバウンドの文脈にはインスタは相性がよさそうですね。
3月末に開設された小田急電鉄の公式英語アカウント(@odakyu_global)を実際に覗いてみると投稿されている写真は2点、フォロワー数は58人。そこまで運用がされてなくても、時代の流れ、ニュース性があるのではないか、ということで新聞記事に掲載される、という現象もフェイスブックが登場した頃を彷彿させます。
昨年の9月の時点で国内月間利用者数2,900万人を超えていたインスタグラム、当時過去1年で900万人、45%の増加を実現していたことを考えると既に利用者も3,000万人を超えていることと思います。今年の夏にはエンジニアやデザイナー約10人でなる開発チームを米国以外ではじめて開設するとのこと。企業CEO、地方自治体、更には統一地方選から夏の参院選に至るまでの選挙活動、更にはメディア企業にとっても無視できない存在になっていきそうであることを改めて実感します。