トイレ。一日に何回、行きますか? 僕は、結構な頻度で行きます。できればキレイなトイレに行きたいので、この界隈ならあそこ、あの界隈ならあそこ、と行きつけのトイレがあるくらいです。
人は食べたもので出来上がっています。そのため、健康管理・未病の文脈では、食事内容の記録などのサービスがたくさん生まれています。しかし、ユーザーのほとんどが、その記録サービスを長続きさせられません。面倒くさいからです。そんな中、出口調査ではありませんが、食べたものの記録を残すことは本当に難しいため、排尿・排便から状態を計測できないか、という観点でのセンサー開発も進み始めています。トイレなら、行くなと言われても行きます。そこでセンシングされ、記録化されるのであれば、データの蓄積も可能かもしれません。トイレに個人認証システムを組み込めば、会社のトイレ、自宅のトイレ、公衆トイレまで、どこで用を足しても、クラウドに自分の排尿・排便のデータが登録される世界が成立します。
そんな先進的なトイレ像とは異なる世界も、まだまだたくさんあります。中国のトイレ革命の記事は記憶に新しいところです。
11月19日は「世界トイレの日」でした。21世紀になって20年近く経つ2018年でも、世界には3人に1人、トイレのない環境で排泄をしている人がいるそうです。その排泄されたものから広がる感染。この公衆衛生上の課題により、毎日1,600人もの抵抗力の少ない幼い子供達が亡くなっているそうです。その課題を解決するための簡易トイレというプロダクトがあります。
様々な課題があり、それらを一気に解決できる方法はありません。それぞれの状況に適した多様なサービスやプロダクトが生まれてくる世界が大切なのだと思います。そして、そうして生み出される新しい価値を理解し、その未来を「使う」という立場で共に作り上げて行くこと。作る側と使う側が両輪となって、未来に向かって進んで行く必要があるのだと思います。
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