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細菌との共生を愉しむ

みなさんは「腸内細菌叢」という言葉を聞いたことがありますか?「さいきんそう」と読みます。

人間の身体のなかにも皮膚の表面にも、たくさんの微生物が住んでいるとされています。とくに、人間の腸内には100兆個の細菌が住んでいるとされています。

細菌のさまざまな役割

腸内細菌のバランスは人によって異なっているそうです。そのため、同じ食べものを食べても、栄養素の取り込まれ方が異なると言います。薬の効果も変わるという報告もあるそうです。健康な人・薬の効果が高い人の腸内細菌叢を、便を通じて移植する「便移植」という手法もあり、さまざまな病気に効果をもたらしていることがわかっています。

こちらの記事ではフィンランドの保育園のなかに森の自然環境を再現し、土を掘ったり植物を植えたりするなど土にまみれて遊んだ結果、皮膚細菌叢と腸内細菌叢などの多様性が増加し、免疫機能が改善する可能性が示唆されています。

身体は場所であり、食べ物は腸内細菌叢のための堆肥

こんな事実を知人に教えてもらって以来、ぼくはどうにも自分の身体に住んでいる細菌や微生物のことが面白くてしかたなくなってしまいました。これまで、自分のことを「個体」だと思っていましたが、自分の身体は無数の最近や微生物とともに暮らす「場所」である、という捉え方に変わってきたのです。

細菌たちは、ぼくたちが食べた食物を発酵・分解してくれています。食事とは、ぼく個人の味覚を満足させるものでも、ぼく個人の身体を満腹にするためのものだけでなく、ともに暮らす細菌たちのためにするものでもあるのだと考えるようになりました。自分の体が一つの畑だとしたら、食事は細菌たちを育てるための堆肥をまくような行為でもあると感じています。

その結果、やたらとサラダを食べるようになりました。腸内細菌叢を豊かにするためには食物繊維の摂取が重要だという考えから、です。安易ですね。むしゃむしゃと葉物の野菜をたべていると、自分のために食べているのか、腸内細菌叢のために食べているのかがわからなくなってきます。

発酵食品も自宅で多くつくるようになりました。一番手軽なのは、醤油麹です。醤油のなかに冷凍して備蓄してある米麹を入れて、毎日ちょっとずつまぜるだけで風味豊かな醤油麹ができます。肉を漬け込んでももちろん美味しいですが、サラダのドレッシングにするのが一番いいのかなと思っています。加熱すると細菌が死んじゃいそうなので。

麹を使った料理をつくるときに参考にしているのはこの本です。

微生物がたくさんいる土で野菜を育てたいと思い、生ゴミを堆肥に変えるキットを買って、日々混ぜています。カビなど微生物たちが日々仕事をしてくれているのが体感できてとても楽しいです。

不可視の細菌たちとともに生きる愉しみ

細菌や微生物の面白さの一つは、目に見えないことです。それゆえに、想像力でその存在を意識しながら生活を変えていくことができることです。こうした想像力を豊かにふくらませるような会話を、さまざまな人としたい!と、考えています。

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