事業計画の達成はなぜ大切なのか
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事業計画の達成はなぜ大切なのか

福島良典 | LayerX

LayerX代表取締役の福島です。LayerXでは法人支出管理(BSM)SaaSのバクラクシリーズを展開しております。

本日は「事業計画の達成はなぜ大切なのか?」についてです。LayerXでは毎週代表の2人(福島、松本)が交互に全社定例で経営戦略や、事業の考え方、マネジメントや会社文化に関して15分ほどシェアする時間をつくっています。本日はそこで話した内容をまとめたものになります。

「事業計画は重要だ」という議論は多くある一方で、「なぜ事業計画を達成することが大事なのか?」というそもそも論に関してあまり議論自体を見たことがありません。

今回は私なりに、そもそも「なぜ事業計画の達成が大事なのか」についての考えについて説明します。

どう事業計画をモニタリングすべきかは本記事では割愛しますが、上記記事の方法が非常に実践的で良い内容になっております。

事業計画の達成はなぜ大切か?

「なぜ事業計画の達成が大事なのか」みなさん考えたことはありますか?
こんな風に思ってないでしょうか?

事業計画は、「誰か」にいわれて達成を目指すものではありません。

我々が経営でこだわっているのは

  • 「お客様に価値を届ける」

  • 「お客様にプロダクト使ってもらう」

  • 「お客様が価値を感じた上でプロダクトを購入していただく」

  • 「プロダクトを使ってもらうことでお客様にとっての課題を解決してる」

ことです。

僕らのミッションに近づくためには、「お客様の価値の最大化」が大事です。事業計画の達成はそこにつながっていくので大事なのです。

ミッションからより具体化して考えてみる

事業計画の達成の連続の先にミッションの達成があります。
LayerXでは「すべての経済活動を、デジタル化する。」がミッションです。
これをブレークダウンしたものが事業部毎のミッションになってます。

「圧倒的に使いやすいプロダクトを届け、ワクワクする働き方を」
「眠れる銭を、Activateせよ」

というミッションです。これらは「お客様の価値の最大化」に向かっています。
これらの価値を実現化していくことが、ミッションの達成に繋がってます。

この価値最大化をもう一つブレークダウンしてみましょう。

「事業計画の達成よりお客様と向き合うことの方が重要だよね」という議論は実は的はずれなことがわかります。

ここでいう「お客様と向き合う」というのは姿勢(文化)の話になります。もちろん姿勢も大事ですが、姿勢だけで「お客様と向き合い」続けることはできません。

例えば我々は資金調達や採用活動を通して、資金や人員などのリソースを集めてます。リソースがないと「お客様の価値最大化」ができません。

プロダクトを広げていく中で課題解決のチャンスが広がっていくこと、プロダクトの拡張や顧客の広がりなどは「お客様の価値最大化」につながっています。そこで解かれる課題がまた次のお客様の価値に繋がります。

我々が市場に一社だけしか存在しないなら「競争」を考える必要はありません。しかしいい市場には、必ず競争があります。

我々一社だけビジョンもプロダクトもリソースも優れてる訳ではないです。等しく優れた競合の会社が等しくいい市場を狙ってます。

プロダクト競合だけでなく、採用競合も存在します。

転職活動ではみなさんにはいろんな選択肢あります。転職活動時にはそういった魅力的な会社を複数比較するのが通常と思います。このように採用の中にも競争があります。

資本市場も同様に競争があります。投資家から見た時、我々だけが資本市場に存在してる訳ではなく、他にも投資したい会社は沢山ある中で比較されます。

そんな競争の中で、未来とのギャップを埋めるのが事業計画です。

がんばって「お客様と向き合うぞ」という姿勢だけではこの競争には勝てません。姿勢だけの話ではなく、どういう成長を、どういう事業計画を達成すると、リソース獲得競争で優位に立てるのかを、正しく設定することは会社経営で非常に重要です。

我々が狙う市場は他の会社さんが狙っていたり、また市場は同じでなくとも間接的に採用や資金調達の競合でもあったりします。そういう競争に晒されてる訳です。

「事業計画の達成」はこれらの課題を一気に解決します。故に大事なのです。

リソースと競争環境の観点からの事業計画

リソース調達競争の観点で「事業計画の達成の重要性」を考えてみましょう。

事業計画の達成ができない組織にはリソースが集まりません。そして競争に負けます。

事業の運営とは「期待値(約束)と達成のサイクルを回すこと」です。ここでいう期待値(約束)が、「事業計画」になります。

「期待値(約束) と達成のサイクルを回すこと」で我々にチャンスやリソースが集まってきます。

投資家に対する約束と採用候補者に対する約束は質が違いますが、実は我々は採用候補者にも投資家同様に「約束」をしています。

この事業計画の達成をしていくと、こういうプロダクトを作るチャンスがありますよ。この事業計画達成していくと、こういうキャリアチャンス広がりますよ、などです。例えば営業でSMBだけを扱っていたのが、エンプラのプレセールスにも携われますよとか、新しいプロダクトのPMチャンスありますよとか、そういう約束をしています。

なので投資家との約束と同様に我々は事業計画を通じて採用候補者との約束もしています。

約束を達成できないと、ここのループが回らなくなってしまいます。

我々にとっては「適切な事業計画」を立てて、達成していくことが大事なコミットすべき目標になる訳です。

そのために我々は事業の解像度を高めていきます。そうすることで達成が可能になり、次のジャンプができる訳です。

そのジャンプを計画に落とし込み、新たな約束をして、また達成する。いろんな投資家や採用候補者からあの会社って伸びてるな、あの会社入ると面白そうだなって印象持ってもらえるんですね。

投資って観点だとイメージし辛いかもしれませんが、採用も投資です。まさに採用候補者の人生を投資してます。みなさん伸びそうな会社に入ってキャリアチャンス広げたいですよね。

課題解決チャンスの観点で事業計画

課題解決チャンスの観点で事業計画の達成ができない会社、組織にはチャン
スが増えません。

リソースの拡充はある瞬間だけ頑張ればいいというものではなく、継続的に拡充の努力を続けるものです。事業計画を毎月達成するからこそ投資家がここの会社に投資したいとか、候補者から魅力を感じてもらえるんですね。
この連続でチャンスが広がっていきます。

ここでいう「チャンス」とは、お客様の価値増大につながる機会、お客様の層の拡大やプロダクトの拡大のことです。

適切な事業計画とは

最後に適切な事業計画について話します。

事業計画の達成が重要なのはわかったが、では「どのような」事業計画が良い計画なのでしょう。

適切な計画とは決して保守的な計画ではありません。むしろ組織でギリギリ達成可能な一番ストレッチした計画が適切な計画と考えてます。

とはいえそのギリギリが難しく、例えば速すぎる成長は組織やプロダクトに無理な歪みを作ってしまいます。無理な約束=期待値がずれてる計画って組織やプロダクトを壊すんです。

無理な約束を達成するために今月受注を〇〇積まなきゃいけないとか、人員を◯倍にしないといけないとか。そこで一気に人を入れたけど組織や事業が崩壊してしまうということは多々あります。

なので速すぎる計画はダメな計画です。逆に遅すぎる計画も競合への遅れを招くためダメな計画になります。

計画には必ず適切な成長レンジ、適切な投資/人員計画、組織やプロダクトに歪みをもたらさないぎりぎりにストレッチした状態の計画があります。

そしてその計画は高い事業解像度からなる、コントロールできる計画になっている必要があります。

これが私の考える「適切な事業計画」です。

こうした「適切な事業計画」を実行している会社で働いていると、いつも忙しくてリソースが十分に感じられないこともあるかもしれません。それはギリギリにストレッチした状態を常に辿っているためです。

まとめ

  • 事業計画の達成は「上が言うから」「株主が言うから」大切なのではなく、自分たちの野望の実現(ミッション / いいプロダクトをつくる・広げる)ために大切

  • 事業計画を達成(約束を達成)し続けるから、リソースが集まり・チャンスが広がる

  • 事業計画を達成(約束を達成)しつづけることが、「良いプロダクトを広く普及させる」ことにつながる

  • 事業計画は「理想上達成できる」「適切な速度」になっていないといけない

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福島良典 | LayerX
LayerX CEO。大学時代はコンピュータサイエンス・機械学習を研究していました。すべての経済活動をデジタル化し、ハタラクをバクラクに変えていきます。